Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

マヤ

ヒューマノイドロボット『RYUJI』mission 8-⑯

2018.09.04 14:20


ゆっくりと病室のドアがスライドした。




俺はドアの中に立つ美しい白い影に声をかけた。




「恭介…聞いてたのか?」




「あの女の言うことなんて、真に受けるんじゃない」




「…そんな言い方、駄目だよ。恭介を産んだ女性(ひと)だろ?」




「産んだ…だけだろ?」




「恭介…」




恭介が俺の手首を持ち、病室の中へ導く。




ドアに鍵を掛け、立ったまま俺を抱きしめた。




「…別れるなんて…いうなよ」




近くに恭介の白い顔がある。




切れ長の瞳が心なしか潤んでいる。




「…見合い、断れないんだろ?」




「…ああ」




「結婚すんのか?」




「…聞くな」




「恭…」




壁際に俺を押し付け唇を重ねてくる。




いつか、この唇とも離れる日が来る。




ずっと先の事かもしれないし、




明日かもしれない…




「しばらく会わない方がいいね」




「……」




恭介は何も答えないまま、優しく俺を抱きしめた。




しばらく沈黙があって…やっと口にした。




「…終わったら連絡するから」




「…うん」




恭介の淀みのない瞳を近くで見つめながら、




アイツの…




臣の顔が脳裏をよぎる。




俺は…元の生活に戻って、




RYUJIは今まで通り、昼と夜のmissionをこなす。




…俺は、帰るべき場所に戻れるんだろうか?




「俺の腕の中にいるときは、別のことかんがえるな」




まるで、心の中全てを覗かれている気がした。






to be continued…










次回はmission 9  ~蜜月島~の章になります。


次の更新は、秋の気配を感じる頃に予定しています。


しばらくお待ちくださいね🙏✨


いつもご愛読ありがとうございます。