日本財団・笹川陽平 会長「失敗は若者の特権」、小泉進次郎 衆議は地方創生とモチベーション理論を語る|SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA
【社会報道】 平成三十年九月八日に東京・渋谷にて、日本財団(会長:笹川陽平)と渋谷区(区長:長谷部健)は『SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA』の初日に基調講演を行った。 登壇者は笹川会長(己卯)、長谷部区長(壬子)と小泉進次郎(辛酉、写真上) 衆議の三名。本年は両者による初の共催で三回目。
笹川会長(写真上)の挨拶では「日本社会は悲観論が支配する国。悲観論を捨てて明るい未来をどうするか。この場を使って日本全体を盛り上げて欲しい。」と述べた。長谷部区長は、渋谷区の基本構想「ちがいをちからに変える街」というキャッチフレーズの下、今後の同区の発展に注力していく姿勢を見せた。
小泉衆議は、自身でスライドを用意して講演に臨んだ。冒頭、会場となった青学のスローガン「Be the Difference」に触れて「人と違って良いんだと。強く共鳴した。」と述べた。地方創生について、「まち×ひと×仕事+学び」が重要であると説いた。同イベントに基づき、ソーシャル イノベを振返り、世の中が大きく変わった時を東日本大震災で「日本が大きく変わらなければならない。」とした。
本年は、例年に比べて自然災害が多い。そこで小泉衆議は今後で起こると予測される首都直下型地震への対策として「東京のインフラが乱れたら、全てテレワークで良い。」と提言して「災害にソーシャル イノベーションのチャンスがある。災害の度に日本は強くなる。」と訴えた。その他、国会でのペーパーレス化等に触れ、ニュージーランド視察で得た価値観を今後の国会改革へ活かす。
若者に期待する事を問われた小泉衆議は「Be the Difference」を挙げた。笹川会長は若者の特権として「チャレンジできる。何度でも失敗できる。高齢者は失敗できない。」と強調した。
聴衆からの教育・健康に対する質問について小泉衆議は「生涯学習の場が大学になってくる。今まで病気になってからお金を使う。これからは、病気になる前にお金を使う。」とし、社会保障で事後的に予算を使うのではなく、健康を増進する街づくりに活かしていく点を示した。「議員会館と国会の間の地下通路の天井に雲梯を付けるとか。気づいたら運動しているというバリアフリーの反対、超バリアな環境を作っていくのが重要。」と会場の笑みを招いた。
本企画は多様な未来を考える一週間として、十七日まで区内各地でイベントを開催。笹川会長は本企画を「十年、二十年と続けていきたい。」とも話した。
撮影記事:岡本早百合