あの面白い宮本ラグビーは、どこに行った?
度肝を抜かれた昨春の宮本ラグビー
昨年の春シーズン当初、正直なところ同志社ラグビーファンは度肝を抜かれました。何んと言っても、「決して蹴らないで、何のためらいもなくクイックで廻しに廻す戦法」が出現したからです。
関西学生トーナメント(2022)では、どんな自陣の危険地帯、例え自陣ゴールエリア内でも、ミスを恐れず果敢に高速で大きく回して行きました。敵陣深くの相手ペナルティーでも決して得点率の高いラインアウトモールなんて狙わない。「おいおい、そこはいくら何でもPG狙いだろ~~!」と言う場面でも、何の臆面もなく即時に回して行く訳です。時に大きく、時に小刻みに高速展開!
やって楽しい、観て楽しい
聊かの迷いもないシンプルな戦法で、上背も含め体力的に落ちる同志社にとって、高速ワイド展開は理にかなった戦法だと目から鱗の心境でした。間違いなく、昨年(2022年度)上期の宮本ラグビーは、危うさを含みながらも観ていて実に楽しいものでした。同志社ラグビーに新風を吹き込みました。
宮本元監督(PANA)の「やって楽しい、観て楽しいラグビー」を具現化したラグビーが出現したと私なんかは諸手を挙げて喝采したものでありました。
実に楽しかった宮本ラグビー
宮本監督曰く「どこからでも攻撃する意外性が、同志社のDNAです。」
この発言を聞くや、私など「その通りぃ~」と財津一郎張りに大賛同したものであります。(←あ、ご存じない。こりゃまた失礼しました。)(←あ、これもご存じない・・。)
流石、サントリーから招聘した新監督。「やってみなはれ、やらな分かりまへんで」
サントリーの創業者鳥井信治郎の言葉を地で行く大胆な戦法で、期待は弥が上にも膨らまざるを得ませんでした。球がどんどん大きく廻りに廻り、観ていて、実に面白いラグビーでした。
段々面白くなくなる・・
然るに秋シーズン(’2022)が深まるに連れ、いつの間にか特徴のない普通の戦法に先祖帰りして行った格好となりました。確かに、ラインアウトモールでの確実な得点は勝利を確実なものにするための強力な武器になりますし、確実なPGは接戦での勝利への近道となることは間違いないものだとは思いましたが・・・。
その結果、何の変哲もない従来の(普通の)一般的ラグビーとなり、フォワード重視なのかバックス重視なのかも判然としない、悲しいかな何の強みと特徴のない「ごく平凡なチーム」に成り下がってしまいました。
そして、関西大学ラグビーでのAリーグ戦は、結果は3位ながら3勝4敗と言う歴代ワースト(未確認)に匹敵する大失敗のシーズンとなってしまいました。
今年・・、全然面白くなくなって来た宮本ラグビー
かくして2023年度に突入。もう昨年度上期の攻撃型のどこでもドア、あ、失礼、意外性のある「どこからでも攻撃ラグビー」は全く影を潜めてしまっております。
「同志社ラグビーのDNA」とやらは、一体どこに行ってしまったのでしょうか。
春シーズンが深まるに連れ、同志社ラグビー、換言すれば宮本ラグビーは観ていて、ますます特徴のない面白くないものになり果てて来ました。(←すみません、言い過ぎですね)
何故面白くないかと言えば、「勝てない」と言うのが一番大きいのでしょうが、チームのベクトルがどこを向いているのか判然としない、中途半端で特徴のないチームになりつつあったからだと思っています。浅薄な私には、宮本ラグビーが何を目指しているのか何が何やら訳が分からなくなって来ました。
二つの「んんん・・・?」
更に今季春シーズン終盤、「んんん・・・?」と思った話が二つ飛び込んで来ました。
一つは、「防御主体に試合を組み立てる」という監督発言でした。え、宮本ラグビーは「意外性のある攻撃型ラグビーを信条としているのではないか」と理解していただけに、180度の方向転換がなされた印象を抱きました。正に「同志社のDNA」とやらに相反する思想の導入です。確かに昨シーズン最終試合と今シーズン開幕試合での帝京大学戦でのゼロ封大敗がトラウマになったからなのかなと思いましたが・・。
私には、宮本ラグビーが迷走し始めた様に感じられました。
そしてもう一つは、不利と予想されながら勝利した関西学生ラグビー春季トーナメント戦の天理大学戦勝利後の「山本主将のインタビュー報道」です。
「学生主体のチーム運営が、今日の天理戦の勝利に繋がった。」・・と言う発言です。もちろん学生主体と言ってもピンキリでしょうから、宮本監督は学生に華を持たせてるのかな‥程度に聞き流してはおりましたが、少なからぬ違和感を抱いたのも事実です。まさか、フルタイム出向の監督が、自ら職務放棄されることはないだろう‥と信じ切っていたからです。
涙々の開幕3連敗
3勝4敗のチームが学生主体のチーム運営でハイレベルのチームに浮上するなんて、一般的には夢物語だと思われるからです。そんなボトムアップ的な甘い運営でなく、リーグワンの最高レベルのノウハウがトップダウン的に厳しく導入されることを我々ファンは期待していたのです。
その後、本年秋シーズン本番に突入し、現時点では皆様ご存じの通り開幕3連敗。それも弱いと目されたチーム(立命館・近畿・関西)からの全く良いところない敗戦でした。特にフィットネス・フィジカル面で大きく劣後し、ボールへの集散、ダウンボール争奪戦で競り負けるという惨憺たるものでした。セットプレーでも、比較的安定していたスクラムでさえ後退、ラインアウトは相変わらずで相手ボールに競うことさえしない(出来ない?)・・・。夏合宿で一体何をして来たのだろう?と言う疑念も・・。
どこまで学生主体運営・・?
その間、私にとっては意外な情報が飛び込んで来ました。真偽のほどは定かではありませんし、確かめる術もありませんが、「学生主体で練習メニューを作成し、更には学生主体で試合出場メンバーを決めている」‥と言うものでした。首脳陣は追認するのみ・・とか。もしかしたら、夏合宿も学生主体で・・との疑念が生じる話でした。(いくら何でも、そりゃぁないですよね。誹謗中傷の類でしょうが・・)
まさかそれはないだろうと思いつつも、そう言えば思い当たる節が・・・。(内緒)
ま、以上のことは我々ファンの出る幕ではないことは、重々承知しております。全て宮本監督以下首脳陣にお任せして、我々同志社ファンは引き続き応援するのみであリます。
あの面白い宮本ラグビーはどこに行った・・?
ただ、昨年上期に比べ、「宮本ラグビーは、観ていて面白くなくなったなぁ~」と言うのが、私自身の偽らざる感想です。ま、勝てば総て面白くなるのでしょうが、負け方が余りにも悪いというのが正直な印象です。昨年上期の特徴ある「どこからでも攻撃戦法」なら、負けても納得するのであります。(←本当??)これぞ宮本ラグビーの真骨頂と思っていたのに・・。
我々ファンは応援し続けます!
・・と言いつつ、やはり勝たねば決してファンは納得しないんであります。(←どっちやねん)思えば5年前、今季と同様、開幕3連敗でその後は4連勝(最終5位)でありました。そうそう、これが残っています。残る摂南・天理・京産・関学に勝てば良いだけであります。ただのそれだけなのです。(←ちょっと我ながらムナシイけど・・)
正直、写真を編集していると選手の必死さ加減が良く分かります。絶対に勝たせてやりたいと改めて思います。これからも応援し続けます。 文責:F
以上は、正確な情報に基づくものではなく、あくまで筆者の憶測であります。信憑性のある文章ではありません。特定の人物を攻撃、況や誹謗中傷するものではありません。
写真と文中の内容とは、全く関係ありません。 (以上)