神様じゃねーし
(出典:https://hoshinominoru.com/post-3733/)
なんだこれ気持ち悪い。
この言葉が本当なら、やっぱり日本企業だなあ。
ホテルに限ったことではないと思いますが、日本の企業と外資系の企業は根本的に違う性質を持っていますね。
日本の企業の中には平成が終わろうとしている今も昭和感丸出しの「会社の歯車として歯を食いしばって血の汗流せ、涙を拭くな、死ぬまで会社に尽くせ。上司が白を黒と言ったら黒だ。万歳!万歳!」のニオイがプンプンしているところはまだまだかなりあります。昭和生まれの変化する気のない(そういう知識のない)人間がトップにいる会社なんだと思います。
一方外資系の企業は「個」を大切にしている雰囲気を感じます。もちろん、チームワークは大切だけれど、日本企業は各自のすべきことを命をかけて全うする、できなければ市中引き回し磔獄門のような空気感が漂っていて、外資系の場合は自分が得意とすることは存分に発揮して、苦手なところはサポートしようと常にみんなが周りを見ているように感じます。
当然できていないことやミスがあれば指摘をするのでしょうが、「怒る」「叱る」のとは違います。
これらは僕の見解ですが一般の企業の中に入り込むことも多いし、直接昭和人間に被害を被ったこともありますので、あながち間違っていないと思います。日本企業と外資系は全然違う!
それで、最初のツイッターの内容ですが、「ミスをしてはならない」という発想そのものが悪い緊張感からミスを生み出す根源です。これに気づいていないことが問題。
ミスをしたくてしている人などひとりもいないわけですから、本来はミスをしなくするには、どうすれば良いのかという発想に至るべきだと思うのです。日本企業はそれができない。
吹奏楽部にもありますよね。「ノーーーーーミス!!!」と叫ぶ指導者が。
ミスすると立たせて怒る。そんな衝撃的なシーンが熱血先生と頑張る生徒の青春美談として民法で流れたこともあります。すっげー気持ち悪い。
日本人はミスをなくすために、完全マニュアル化をする傾向にあります。マニュアル通りやっていればミスは起こらない。確かに一理あります。そういう職種もあります。しかしその多くは「対コンピュータ」なのです。
対人間の仕事を完全マニュアル化してしまうと、お客さんをロボットに見立ててしまうか、ほとんどの場合スタッフがロボット化してしまう。経験ありませんか?「決まりですから〜」としか言わない人。もうあれロボットにしか見えない。だから行き着く先には人間である必要がなくなってしまうので、やる気もなくなり辞める人も増える。
ホテルのロビーがロボットでもできることはハウステンボスの変なホテルがそれを実証しましたね。本当はそんなはずはないんだけれど。あれってホテルの自虐ネタにしか見えないんですよね。
本当の意味でのミスを減らすためには、可能性の範囲を広くして、柔軟な対応を目指すことだと僕は思うのです。
「この場合は1.こうして、2.こうして、3.こうすること。それ以外は認めない」と言われるよりも
「この範囲内で臨機応変にやってね」のほうがずっとミスは減ります。心理状態も全然違う。考える力も工夫する努力も、やる気も、自分らしさも発揮できる。
対人間である以上、お客さんにはいろんな人がいて、いろんな考えや希望を持っているわけですから、その方の気持ちを汲んで接していくことが当然のことだと思うのです。それをイレギュラーな事態!と呼んでしまうのは企業側が勝手に「レギュラーとはこうである」と型にはめたマニュアルについて言っているだけで、お客さんはそんなことわからないのです。
プログラミングされたロボットのように柔軟性を認めないマニュアル化スタッフを作るのもおかしいし、
お客様も神様ではなく人間です。
ちなみに、三波春夫さんの名誉を守るため、こちらのリンクを掲載しておきます。
荻原明(おぎわらあきら)