9月6日の園芸療法
9月6日未明に最大震度7を観測した北海道胆振東部地震が発生しました。この地震では多くの方がお亡くなりになられました。心よりお悔やみ申し上げます。いまだライフラインが回復せず、道内各所では避難生活を余儀なくされている方が多くおられます。いち早い生活の復旧を願います。
当施設は地震発生直後から停電が続き、自家発電をして対応しておりましたが、9月7日の15時過ぎに通電し、電力が復旧しました。今後も節電に努めながら、余震に対する警戒をして、入所、通所される皆さまの安全を守っていきます。
その9月6日ですが、自家発電で施設内のすべての電源をまかなうことはできませんので、必要最低限の照明や機器のみ通電し、普段とは全く異なる様相を呈していました。
揺れによる被害はありませんでしたが、停電の影響で厨房が使えないため、非常食を提供することとなりました。
どうしても慌ただしい雰囲気が出てしまうので、こういう時こそ園芸療法を、ということで、窓の近くの明るい場所で、普段よりも多くの方を対象にプログラムを実施することにしました。
今回実施したのは、花の立体絵画作りです。額縁が印刷された紙に、気に入った花を置いて一枚の絵を仕上げていきます。いつもは一人一枚製作するのですが、今回は、テーブルで隣り合わせた方々で協力して作ることにしました。
順番を決めて、互いに声を掛け合いながら花を置いていきます。前の方が置いたのを見て、それに呼応するように次の方が花を置いていきます。その繰り返しで作品が仕上がっていきます。「ええな」「きれい」と声がかかると表情も緩みます。
完成した作品を見て回ると、ポイントや気に入っているところをお教えくださり、少し場が明るくなりました。
先行きの見えない中では、この先どうなるのだろうという不安が頭をもたげますが、ひととのつながりはそれを和らげてくれるものなのかもしれません。
普段と異なる状況の中での園芸療法を行って、そんなようなことを感じました。
Posted by 園芸療法士