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evil adoration

2018.09.10 12:33

十の指から滲み出たい

鎌首擡げる血の管が

目と耳以外にお前はいない

かつての棲み処も春は来ますか

喰らえどお前になれはしないし

肚に降り積もる雲英を名に持つ

私に永遠を患わせたのに

おまえの捨てた枕木を背骨に

眠る間だけ化けていた


何を重ねても鬼

細胞ひとつまで幻獣

海のほかに溺れるもの

ばらやひとみじゃ美しすぎる

美しいのは賤蔑だけにして

背に羽など見ていると思うの

「美しい」が辞書にいない

業だったら来世まで持って行けた

わたし以外の災厄など許さない


呪 詛