震源特定できない原因 首都圏も危ない“隠れ活断層”の脅威・・・
日刊ゲンダイDIGITAL
【転載開始】
■震源特定できない原因 首都圏も危ない“隠れ活断層”の脅威
2018年9月11日
最大震度7の強烈な北海道胆振東部地震
の震源は、いまだに特定されていない。
地震調査委員会は、発生現場近くの
「石狩低地東縁断層帯」ではないと言ったきり。
6月の大阪府北部地震(最大震度6弱)も、
周辺の有馬―高槻断層帯や生駒断層帯が
動いた証拠はなく、震源の特定は迷宮入りの
様相だ。
どうやら、2つの大きな直下型地震は、
名前も付けられていない“隠れ活断層”の仕業
であることが濃厚だ。
政府の地震調査研究推進本部の用語解説
では「我が国の陸域には約2000の活断層が
あるとされています」とある。
立命館大学環太平洋文明研究センター教授の
高橋学氏(災害リスクマネジメント)がこう言う。
「『約2000の活断層』は、発見できた数に過ぎ
ません。これらは一部が表土に露出していたり、
埋まっていても容易に確認できた断層です。この
ほかに、確認できていない断層が少なくとも数万
個以上はあると考えられています。さらに、活発
なプレートの動きが日本列島を刺激して、新たな
断層も生まれています。われわれは地上にいる
限り、地下の活断層をほとんど把握していないと
認識すべきです」
数万個のうち、たった2000の活断層しか知ら
ないのだから、震源を特定できないのもうなずける。
地道な調査で、隠れ活断層をコツコツ見つける
しかないわけだが、至難の業だ。
とりわけ、火山灰が堆積している地域は活断層を
見つけるのが難しい。
九州、東北、北海道のほか、関東ローム層の
首都圏が挙げられる。
「東京の山の手エリアは富士山、箱根山、浅間山
などの火山灰で覆われていて、7~14メートル
ほどの層になっている。その下の活断層を確認
することは、現在の技術ではほとんど不可能です。
また、首都圏はビルや住宅などが立ち、地表を塞い
でいる。調査のためにわざわざ掘り起こすという
わけにはいきません」(高橋学氏)
隠れ活断層がある以上、直下型地震はいつ、
どこで起こってもおかしくない。
とすると、原子力規制委の新規制基準は滑稽に
見える。
基準では「活断層」の真上に原発の重要施設の
建設を禁じているが、あまたの隠れ活断層は
視野の外だ。
2つの地震は、隠れ活断層の脅威を見せつけた。
もはや、日本中のどこを探しても、原発を置ける
場所はないんじゃないか。
【転載終了】
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地震列島と言われる所以なのでしょうが、
今回も泊原発が外部電源喪失しています
が、50基ある原発の危険性を改めて認識
しました。