映画チア部が選ぶ 2015年公開映画ベストテン!
あけましておめでとうございます。昨年はチア部が発足し、いろいろな方のご協力でさまざまな活動をすることができました。
さて、私たち映画チア部のメンバーが各々、2015年に劇場で上映された作品の中からベストテンを選びました!それぞれの個性が表れたベストテンになりました(^ ^)
▼[ハヅ]のベストテン
①百円の恋
安藤サクラさん演じる一子のどんどん綺麗になっていく姿が圧巻!
②Mommy
アスペクト比の変わるあの瞬間、鳥肌がたったのは今でも覚えている。
③木屋町DARUMA
遠藤憲一さんと三浦誠己さんのかけあいにあつくなった。
④私たちのハァハァ
女子高生の無敵さ。好きに温度差があることとか、すごくわかる。
⑤グッド・ストライプス
現実ってこういうもんだよなっていう映画。可愛らしくない可愛らしさがいい。
⑥愛の小さな歴史
⑦バレエボーイズ
⑧わたしの名前は…
⑨ハッピーアワー
⑩FORMA
▼[涼]のベストテン
①ローリング
②百円の恋
③あん
④私たちのハァハァ
⑤ソレダケ/that’s it
⑥FORMA
⑦ハッピーアワー
⑧愛の小さな歴史
⑨バクマン。
⑩幕が上がる
▼[カレン]のベストテン
①STAR WARS フォースの覚醒
自分が物心ついて1番最初に、おもしろいと大好きになった映画だからもちろん多少贔屓目(笑)
多くの映画ファンにとって特別なシリーズだからこそ続編に一抹の不安を感じていましたが、そんな不安を一瞬にして吹き飛ばしてくれたJ.J.エイブラムス監督!!!作品からも監督のSTAR WARSへの愛が溢れていた・・・純粋に映画をたのしむということを思い出すことが出来、いろんな意味で原点に還る映画になりました。
②海街diary
時間を忘れて、ずっとみていたいと思う映画でした。
古き良き、という言い方とは少し違うのかもしれないけれど生身の人間同士のあたたかみがスクリーンを通してここまで伝わってくるのか、と。泣きました。山や海、桜や畳のある家、文化など「日本」がとても美しく魅力的に、かつ丁寧に切り取られている作品で日本人として生まれてきたことをここまで嬉しく思えたことはありません。
撮影の瀧本幹也さんの『海街diary』の写真集も素敵ですよ〜〜
③恋人たち
『海街diary』が日常系というなら、この映画もある意味日常系。
自分がそこから動けなくて、辛くて、誰でもいいから助けてほしくて一生懸命他人に話すけど、人間は何をどうしても自分が1番かわいくて、それは覆し難い残酷な事実です。困難な状況になればなるほど人間は、神様や遠いところに助けを求めがちですが救いは意外と見落としがちな足元に転がっているんですよね。
他人にすれば小さな悩み、自分にとっては大きな問題。そんなひとつひとつを大事にしてもいいんだよ、と優しく言ってもらえたような、そんな映画。
④Mommy / マミー
グザヴィエ・ドラン監督の作品で今年1番くらいに楽しみにしていた作品でした。
この監督をわたしがいいなと思うのは「表現」に対してとても生き生きしている、と感じるから。「親」というテーマにはわたし自身もっと考えるべきことがあるので、また5年後、10年後と定期的に見直していきたいです。
⑤百円の恋
「一度でいいから勝ってみたかった」という台詞があるんですけど、もう最高なんですよねまっすぐで(笑)
というか安藤サクラという俳優の凄まじさのようなものを感じます。30歳過ぎ引きこもりにたるんだ体、社交性0の死んだ目をした女性がボクシングを通して生まれ変わる。本当に生まれ変わる。表情、動き、もちろん体つきも。これが俳優さんなんだな、と改めて圧倒されました。
⑥セッション
ワンフレーズやってはすぐ止められ、やってはすぐ止められ、のノイローゼになりそうなあの感じ!楽器をやっていた人ならあそこまで過激ではなくても、あのフラストレーションを感じたことがあるのでは!!!!(わたしはそれが嫌でエレクトーンをやめた)
でも結局、そこで逃げていても何も手に出来ないは明白、それこそ血の滲むような努力をしなければ何も掴めない。いつの時代になったってそうだと思います。
最後の演奏はためにためたフラストレーショを一気に発散する、圧巻の一言に尽きます。
⑦百日紅
杉浦日向子原作の漫画を原恵一が映画化。
葛飾北斎の娘、お栄とそれを取り巻く人々と流れるような日常の話です。特にひとつの大きな筋があるのではないのですが、百日紅や椿などの花の色、ろうそくの明かりや明け方の太陽の色がとても優しく印象的でした。富嶽三十六景の波が動いたり、龍を描くシーン(あ、ちょっとうろおぼえですごめんなさい)のアニメならではのファンタジックな演出が本当によくてもう一回観たいのでランクイン。
⑧バケモノの子
人の闇っていうのを、青の粒子で出来た綺麗な鯨で表現してたのよかったなあ。
こどもも観るので、こういうわかりやすい表現にはなっているんだとも思うのだけど、闇を持つことを否定するのではなく、人間にとって普遍的なことであるからそれといかにして向き合っていくか(自分は何者なのかということは自分自身で見つけないといけない)というメッセージがみた時期的にもすごく腑に落ちた部分があって印象に残っています。所詮、他人がくれた答えでごまかしごまかししても、そのゆがみはいつか大きな空虚に変わってしまうから。
満席の映画館でみたのだけど、途中でこどもの笑い声が聞こえたり、隣のおねえさんが泣いてたり、いろんな年代の人が楽しめるアニメってやっぱりすごい。
⑨KINGSMAN
VFXが驚くほどチープなんですけど、そのチープさが逆にいい!!!
もはやスパイでもなんでもないくらい暴れているし忍んでないし、少しの犠牲とは思えないくらい首が飛んでいきますが、監督の潔さとポップな表現に度肝抜かれたので9位です(笑)
⑩きみはいい子
優しさを与えられる人は、人に優しさを与えてもらっている人であり、その逆もしかり。そんな綺麗事、と思うかもしれないけど、それを信じずして何を信じればいいんでしょうか。
3つのストーリーから成る群像劇ですが、前半溜めにためたフラストレーション、人物の悩みや苦しみがクライマックスで一気に解放され、「思いもよらない救いの手」によって希望に変わっていく様子に今年1番泣きました。泣きすぎてエンドロールで水を飲んだら器官に入って、めちゃくちゃむせるくらい泣いてました。
▼[肥田]のベストテン
①私たちのハァハァ
主人公の4人それぞれに感情移入、というか同化(特に文子ですが)してしまったのはもちろん、演じた4人が本当に高3の時に撮影された(井上苑子だけ撮影当時高2だったらしいですが)ことや、おそらくこの4人が揃ってスクリーンに登場することはないのだろうなあ・・・とか色々考えると本当に今、この瞬間を捉えた映画なんだな、と思って1位にあげざるをえませんでした。あと、痛いくらいのクリープファンな文子も、大人になったら「ああそんなこともあったねアハハ~」みたいな感じになるのかなとそれも切なかったりしたんですが、メインで脚本を書いた舘(だて)そらみさんが中学から31歳になった今までXの熱烈なファンらしいので、10年後とかに再び同じキャストで映画とか出来ないかなとか思ったり。まあそれは10年後クリープハイプがどんなバンドになってるかにもよりますが・・・キリがないのでこの辺で止めます(笑)
②マッドマックス 怒りのデス・ロード
30年ぶりの新作、何かちょっと違う気がする邦題、日本版エンディングソング、そして吹き替え・・・多くの不安要素がファンたちにあったと思うのだが、ジョージ・ミラーはそれらの不安を全て跳ね飛ばし、焼き尽くしてしまいました。存在が噂されていたモノクロバージョンの上映も検討されているそうなので、ぜひ日本でも!と期待に胸躍らせてます。もちろん爆音で。
③螺旋銀河
何というか、ほんと自分がどこにいるのか良く分からなくなるというか、映画でしか描けない世界があったような気がします。変なんだけどちょっと間抜けで笑えるところも良かったです。お高くとまっていないというか。この映画に出会えて本当に良かったです。
④孤高の遠吠
カナザワ映画祭2015にてプレミア上映された小林勇貴監督最新作。地元の本物の不良を俳優に起用、数々のゲリラ撮影、途中で失踪する出演者、地元の暴力団からの圧力・・・まず今の日本映画の「普通の」現場ではあり得ないような撮影環境で、この映画が完成して公開されたということが奇跡というか希望というか。不良たちの世界って言っても煩わしい上下関係があって抑圧されてて、うわあ嫌な世界だなと思いました。いいこちゃんな映画が多い中でこれはやはり観てほしい。
⑤無人区
これもカナザワ映画祭2015にて上映された中国映画。マッドマックス的世界観、登場人物全員ろくでもなし、そしてアクションと、自分の好きなもの全部乗せでした。一般劇場公開してほしい。
⑥ザ・トライブ
観ている間、全神経を研ぎ澄ませて観ていたような気がします。新しい映画表現が誕生した気がします。これも劇場でなければ体験として良さが伝わらない映画。
⑦イミテーションゲーム エニグマと天才数学者の秘密
映画で泣くことはほとんど無いんですが、これには泣かされました。ベネディクト・カンバーバッチの演技が本当に神がかっていた・・・
⑧ワンダフルワールドエンド
良く分からないけど好きになってしまった映画です。ラストシーン、橋本愛と蒼波純が手を取り合って「ついてこないで!」と言いながらどこかに走り去ったとき、あの2人は演じている本人たちや役柄も超えて永遠の存在になった気がします。
⑨ローリング
日本映画からこんな映画が生まれてくるなんて!まさにキャッチコピー通り、偽りなしですね。すごいどうしようもない話だしどうしようもない登場人物ばかりでしたが、観ててずっとワクワクしてました。音楽が今年一番好きだったかもしれません。
⑩野火
これはやはり今年は入れておかねば・・・!という気持ちになり入れました。日本映画にありがちな道徳的なお話とかはなく、ただひたすら主人公と一緒に戦争の地獄を味わうという。戦争なんて絶対行きたくねーと思わされた映画でした。
▼[カエ]のベストテン
*どの映画も好きすぎるカエちゃんは、順位が付けられなかったため順不同で10作選ばせていただきました!
パレードへようこそ
アドバンスト・スタイル
ピクセル
ターボキッド
帰ってきたMr.ダマー バカMAX!
乱死怒町より愛を吐いて
春子超常現象研究所
全力スマッシュ
木屋町DARUMA
101回目のベッド・イン
▼[まな]のベストテン
①螺旋銀河
今までにない映画体験。初めて東京の映画館へ行って観たということや、キャストさんや草野なつか監督にもお会いできたこともあり記憶に残る一本となりました。「欠点でさえ一緒になりたい…」というラジオドラマのセリフが印象的。ラジオドラマ収録のシーンでは自分がいる場所が映画の中の世界なのか、現実なのか分からなくなって、劇場からの帰り道もふわふわした気持ちで歩いたのをよく覚えています。重そうに見えて、笑えるシーンがけっこうあるのもこの作品が好きな理由のひとつです。
②バレエボーイズ
ドキュメンタリーのイメージを変えさせられた一本。ドキュメンタリーはいつも見ている途中でだれてしまうことが多いのですが、そんなことは全くありませんでした。3人の少年たちが青年へと変わっていく様が瑞々しくも切ない。プロへの道を一足先に歩き出したルーカスと、シーベルト、トルゲールの距離が苦しい。ずっと一緒にいた3人だけれど、あの映画が追った4年間の後、その関係は著しく変わってしまうのだと思います。ものすごい速さで過ぎ去っていく青春には刹那的な美しさがある。そんな瞬間を見事に切り取っています。
③ローリング
「牧場の朝は早いぞ~」で誰よりも爆笑した自信があります(笑)「2015年、単純に面白かった映画は?」と聞かれたらローリングを真っ先に挙げるでしょう。『パンドラの匣』や『乱暴と待機』でも思ったのですが、冨永監督の作品のナレーションと始まり方が大好きです!いろんな人にオススメしたくなる一本!
④百円の恋
⑤きみはいい子
⑥私たちのハァハァ
⑦FORMA
⑧ソレダケ/that’s it
⑨KINGSMAN
⑩セッション(ただ、この邦題は…)
チア部では、『私たちのハァハァ』『百円の恋』などが人気なようですね!
今年もさまざまな作品、そしてさまざまな方とのご縁がありますように!今年も映画チア部をよろしくお願い致します。(まな)