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2-1. 神さまの無茶ぶり。

2018.09.11 06:17

「よさよさ」との出会い①

(2012年撮影)


ここで少し、良さcafeが生まれた経緯を書きたい。


良さcafeは、わたしが考え出したものではない。

では、なぜわたしがやっているのか。



「授かった」からだ。



2012年、春。

その頃わたしは、10年勤めた会社を退職して「就活コーチ」として歩み出して1年弱、だった。


学生さんに個別でコーチングセッションをするのに、カフェコスモスという会員制のコミュニティスペースを使っていた。

(今も使っている)


空き時間に書き物をしたり、息抜きのおしゃべりをしたりするのもとても心地よく、毎日のようにここに「出勤」していた(笑)


この年の2月だっただろうか。

ある日、カフェコスモスの仲間のひとりが、

「『あなたの良さがみえるcafe』って、良くない?」

と言い出した。


突然、そのネーミングが頭に降ってきたそうだ。


それが何なのかはもちろん分からなかったけれど、わたしも

「なんか いいなぁ」

と思った。


それからしばらく、カフェコスモスのオーナーや他の会員さんたちと一緒に

「あなたの良さがみえるcafe」のイメージのようなコンセプトのようなものを自由に話していた日々があった。

もちろん、常に良さcafeのことを考えていたわけではなく、ときどき思い出したように話しては楽しんでいた。


そして、1ヶ月ほど経った頃。

「頭に降ってきた」張本人と、カフェコスモスのオーナーが、こう言った。


「良さcafe、チィにやってほしい」


と。




そのときの感覚を、今でも覚えている。


「なぜ、わたし?」


「わたしが思いついたものじゃないのに、いいの?」


そう戸惑う思いはたしかにあった。


でも同時に、嬉しくて弾むような気持ちがあって、そちらの方が大きかった。

(この「弾むような気持ち」を表す、もっとぴったりの言葉が見つかったらいいのに、とずっと思っている。

わたしの中で、色とりどりの、さまざまな大きさの軽くて丸いものが弾んでいるような感じだった)



二人と、ある程度の時間話したと思うのだけれど、実は、この弾むような感覚以外のことはあまり覚えていない。


覚えているのは


「(具体的な中身は何も決まっていない)良さcafeは、チィの思うとおり、好きなように、やってほしい」


と言われたことと、


「すごいんだよ!チィの感じていることはチィにしか感じられないんだよ!」


とまるで当たり前のことを言われたことぐらいだ。

(後者については、その瞬間はピンとこなかったが、数年後に理解するときが来る。

このときはそれを知らないわたしだ)



こうして、わたしは良さcafeを「授かった」。


それまで、自分のしたいことは「自分で見つける」「自分でつくり出す」ものだと思っていたわたしにとって、「授かる」は驚きの体験だった。



この、良さcafeのはじまりについては、実際の良さcafeの中で何度も話している。


何年か後に、カフェコスモスのオーナーにこう言われた。


「チィは『授かった』って喜んでいたけれど、中身も何も決まっていないのをやれって、ただの無茶ぶりだったんじゃない?」


わたしはそこで初めて、


「そうとも言えるね」


と思った。

本当だ、無茶ぶりという見方もできる(笑)


それに気づかないぐらい、わたしの気持ちは弾んでいたんだな。


神さまが授けてくれた、嬉しい無茶ぶりだ。