秋が香らせる金木犀
先日私は”X”(旧Twitter)にて
こんな投稿と出会った。
キンモクセイの香りは街中でふと香るから
良いのであって、1年に1度だからこそ
良いのであって、人間から365日香る
キンモクセイなんて全然良くない。
そういうことじゃない。
追記:これは私の好みの話です。
個人的に人工的なキンモクセイの
香りが苦手だし、街中で秋に香る金木犀は
大好きです。ケーキ屋さんから香るバニラの
匂いは好きだけど夏にバニラの香水を
付ける人は苦手、みたいな感覚。
この投稿を見て私は、
「確かにな、。」と思った。
私も金木犀の香りが好きだから、
金木犀の香りの香水があったらいいな
と思っていた。
だが、
この投稿の人が言うように
365日人間から香れば良い、
というものでもない。
「好きだから毎日香っていたい」
という気持ちが利便性に代わり、
人工性が加えられてしまう、
昨今の社会に対する危惧からの
ご発言なのだと解釈する。
私は投稿者の方に共感しつつも、
金木犀の香水を否定したいわけではない、
ただ、
秋に香る金木犀に
なぜ惹かれるのか?
について書きたいと思い
私はこの投稿を仕上げた。
秋に香る金木犀に惹かれるのは、
秋という温度が
金木犀を香らせるから。
だと思った。
これを擬人してみると、
秋という人の体温が
金木犀の香りを運ぶから。
になるだろう。
きっと秋という季節は
多くの人が好む季節だと思う。
晴れの日が多くて
湿度が少ない。
過ごしやすい気温で、
たとえ朝晩に寒暖差があっても
そこには情緒がある。
これを擬人してみると
秋という人は、
いつも爽やかでポジティブな人。
人気者なのに誰に対しても優しい。
ただ、
時折みせる眠そうで、
気だるそうな表情が
ミステリアスで魅力的な人。
となる。
(女性目線ですみません)
そんな秋が
甘く優しい香りを運ぶのだ、
好きにならないわけがない!笑
しかも年に1度しか会えないとなると
よりいっそう好きになる。
金木犀の香水は、
そんな秋に魅了された人が
秋と同じ香り纏いたい(まといたい)と
思う気持ちが香水になったのだと私は思う。
秋に対するとても純粋な憧れが
金木犀の香水にはあるのかもしれない。
では、
秋以外に金木犀が香ったら?
春に香る金木犀。
夏に香る金木犀。
冬に香る金木犀。
うーん、
やはりしっくりこない。
私は秋が香らせる金木犀がいい。
それはきっと金木犀の香り以前に、
秋という季節に魅了されているから。