古屋悟司の気づきと備忘録

新刊ではカットになった教材会社の話

2018.09.14 03:24

新刊「数字」が読めると年収がアップするって本当ですか?を書いている中で、あまりに露骨すぎて、お蔵入りになったネタがいくつかあるんです。


特に、僕が勤めていた教材会社の本部の話。

まあ、年収が上がる事やお金の話とはかけ離れてしまうので、カットになるのもよくわかるんだけど。


既に2章を読み終わっている方はわかると思うんですが、僕は教材会社に中途で入社し、研修に出されます。その研修先は、教材を作るメーカーの本部の販売営業所。

そこでは、毎日午前中から夕方までがテレアポをかけまくるという毎日。もはや、手に受話器をガムテープでぐるぐる巻きにされるくらいの勢いでした。受話器を置くとめちゃくちゃシバかれるような職場。

そして、夕方からは、別室に移動し、FM(エフエム)という電話をかけるんです。

何をするのかというと、各学校のクラスの「緊急連絡網を入手する」というミッションが与えられるという。今そんなことをやったら問答無用で逮捕!みたいなことをやってました。


通常名簿には載らない、テレアポにスレていない顧客データを獲得するという・・・・。

この通常名簿というのは、市役所に行って出生名簿を手書きで写してきて作ったもの。これは法律的に、当時はOKとされていて、それを自分たちで書き写して名簿を作っていたわけです。


昔の訪問販売なんてものは、どこにも雇ってもらえないようなゴロツキみたいな人間のたまり場の様なものでした。ソーラー湯沸しとか、布団とか、宝石とか、もちろん教材もそう。

超高粗利商品の訪問販売は、どこも同じような匂いがしたし、住宅街で顔を見れば「あ、アイツどっかの訪販の人だな」くらいわかるような顔つきをしてました。


一生その会社に勤めるというよりは、スキルを高めてお金を貯めて、その後、何らかの商売で独立するような流れの人が多かったですね。肉体派は佐川急便でお金を貯めて、インドア派は訪問販売でお金を貯めてみたいな感じです。


どちらにしてもまともな商売じゃなかったけど、僕にとっては学びの多い職場でした。

良いことも悪いことも一通り経験したからこそ、何がセーフで何がアウトで、何が人を怒らし、何が人を喜ばせるかもよくわかった。


昔はそれでお金を稼げばよかったかもしれないですよね。ただ単に、自分のスキルや価値=収入でした。今は、どれだけ尖れるか?夢中になれるか?世の中に貢献できるか?というのが当たり前になって、自分にウソをつかずに仕事ができるのは、とてもありがたいなと思うんです。


「悪銭身につかず」とはよく言ったもので、当時稼いだお金はホントに残りませんでした。(笑)

これもまた、お金は使えば使うほど使い方を覚えるとか言いますが、確かにそうかなと思います。誰に使うか、何に使うかで、お金が生きたり死んだりします。


お金に関しては学校で教えてくれないので、自分で学ぶか、親から学ぶかです。

お金のリテラシーが低いのは、おおっぴらにお金の話をするのは恥ずかしいとかはしたないという文化があるからだと思っています。だからこそ、この本を書きたかったというわけです。


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