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ソシオアシス

「ソシオエステティック」は福祉国家フランス生まれ

2023.08.03 00:00



始まりは精神科病棟 


ソシオエステティックは、フランスのエステティシャン、ルジエール女史が1960年代後半に、精神科病棟で美容ケアを行ったことから始まりました。 


患者がスキンケアやメイクをしたことがきっかけとなり、自分の体に関心を向けることで、社会復帰に至ったケースにエステティックの可能性を感じたルジエール女史が、医師と連携して研究を続け、ソシオエステティックを確立しました。


少子高齢化が社会問題になっているのはフランスも同様で、30年ほど前からソシオエステティックの需要が拡大し、容易に外出できない高齢者のために、ソシオエステティシャンが施設や自宅に出向くサービスが一般化してきました。


また、病院や老健施設だけでなく、刑務所や難民センター、DVシェルターやAIDS患者向け施設など幅広い分野でソシオエステティシャンが活動しています。



感覚を磨き、心の響きをよりよく


2004年秋、ルジエール女史が来日した際、会見で残された素敵なお言葉があったのでご紹介させていただきます。



私たちは、ソシオエステティックを日本に普及させることにより、さまざまな困難を抱えている人たちに、より気持ちよく、より生き生きとした人生を送ってもらいたいと思っています。


病気のかたやお年寄りのかたなどが、美しさを求めることは必要でないことと思われがちですが、私たちは、そうした人たちの外見を美しくすることだけでなく、感覚を磨き、心の響きをより良くしていきたいと思っています。


こうした美しさには、年齢も性別もありません。

もっとずっと奥深い、限界のないものなのです。




フランスでのソシオエステティックの料金体制


フランスの社会保険制度においては、医療機関や社会福祉施設においてソシオエステティックの施術を無料で受けることができます。


しかしながら、ソシオエステティシャンはボランティアで働いているのではなく、病院、施設、政府の機関等から給与が支給されます。


その他、助成金を申請して活動しています。

ソシオエステティシャンの活動に対し支援する母団体があることが大きな支えになっています。


現在、日本でも同じような形で普及していけるよう、日本の実情に合った活動の仕方をソシオエステティシャンらが模索しながら行っています。