21g
2018.09.14 11:26
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2004年6月9日 渋谷シネパレスにて 2003年アメリカ:124分:監督 アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ
心臓病を患っているショーン・ペン、交通事故で一瞬にして家族を失った主婦、ナオミ・ワッツ、その事故をおこしてしまったベネチオ・デル・トロ・・・この3人の背負っているものがとてつもなく重いです。
メインの3人の背負っているものの重さが観ている側の肩にもどよ~んとのしかかってきて、距離を置いて楽しむ事などできず、3人と一緒になって酸欠状態になって悩み苦しむ「距離感のなさ」がこの映画の特徴かと。
映画は順序だてて進まず、フラッシュバックを多用して時間軸をきゅるきゅると変化させてみせるので、最初バラバラで何の関係があるのかわからない3人を描きながらも、途中でラスト近くの映像がいきなり挿入されたりして、一体、いつ、どうしたら、こんな風になってしまうのか?という興味の持たせ方は編集の「技」
私はこういう「技」はとても好きなんです・・・・だらだら見ていると「わかんなくなる」ギリギリ感がスリリングなんですね。
もう、落ちに落ちて朽ち果てたようなベネチオ・デル・トロ、はまってます。凄いです。
高慢なショーン・ペン、自分を見失ってしまうナオミ・ワッツ・・・この3人の苦渋の演技って凄いであります。
これはある程度苦渋を知らないとわからない「味」ですね。
ラストの希望の持たせ方がまた、苦渋の末、なんだなぁ~~~。いや~見ごたえありますなぁ。