ゆきあいのそら
「ゆきあいのそら」
あまり捻りなく、素直に縦に描くとこうなります。
とある方から季節にぴったりのお題をいただきましたので、今日は珍しく伝筆作品のレイアウトについて、わたし的にぎりぎりのところで説明したいと思います。
1 出あうこと。また、その時やその所。出あい。
「遣水などの―はれて由あるかかりの程を尋ねて立ち出づ」〈源・若菜上〉
2 季節の変わり目。特に、夏と秋との変わり目。「娘子 (をとめ) らに―の早稲 (わせ) を刈る時になりにけらしも萩の花咲く」〈万・二一一七〉
「ゆきあいのそら」みんなひらがなだと、わかる人にはわかりますが、え?なんのこと?って人も多いです。
夏と秋との変わり目の空を指しています。
なんとも想像力を掻き立てられる、いい言葉です。
そらを漢字にして縦に描くと…。
横にしてみます。
漢字にした空をひらがなに戻して、ゆきあいを漢字にしてみると。
なんとなく意味合いが想像してもらえるのではないかと。
縦で。
横で。
使っている筆ペンは太字黒、銀色、落款の朱色の3本です。
銀色の筆ぺんで空や雲をイメージして線のみで表現してみました。
この基本レイアウト4パターンをさらに発展させていきます。
文字を大きくしたり小さくしたり、文字の配置を変えたり。
ある人はパステルで色を加えたり。
またある人はイラストを描いてパステルを乗せたり。
筆ペンの色もあらゆる色に変化させられます。
そこへプラス、描く人の味わい想いいろんなものが乗っかって、その人にしか描けない作品が仕上がっていきます。
加えるばかりでなく、どこを引くか。
そこもすごく大事です。
そして、誰と描くのか。
仲間と一緒だとアイディアが山のように湧いてきます。
楽しさあり、刺激あり。
テキストを見て一人で描くのもいいけれど、その場所その時で生まれるものは何ものにも代えがたい宝物となります。
かなすふでぃレイアウト講座はそんな講座です。
わたしのエッセンスお分けします。
自分の心にある形のない想いや気持ちを、
伝筆(つてふで)という見える形にして、大切な人へ、大切に伝えます。
文字を描くのに年齢制限はありません。
50の手習いと言われるように、50歳からでも60歳からでも「生涯の技術」として、
伝筆をはじめていただけます。