中高生にオススメの時間の使い方!生徒たちに伝えたいタイムマネジメント術
最近の中高生は大忙しです。
学校、部活、塾、お家のお手伝い、友達との時間、自分の時間、人によってはアルバイトなどなど。もう一日24時間では足りないぐらいです。
でもね、覚えておいて。大人になったって忙しいのです。
今は忙しい中で、楽しく充実した自分の人生を過ごすための練習期間。
さっきから忙しい忙しいって書きまくってますが、忙しいって心を亡くすって書くでしょう。大人たちの世界には、「忙しい、忙しい」って言う人は、大して忙しくないという説があります。
本当に忙しい人はね、心を無くさずに自分の人生を目一杯生きているものです。
「忙しい」なんて言っている時間があったら、時間の使い方を見直して、修正して、自分らしい人生を歩んでいるのです。
最近の中高生は大忙しです。
ですから、大人たちから時間の使い方を学び盗みましょう。今日はそんなお話。
タイムマネジメントの大前提
「時間の使い方の管理」を格好良く言えば、タイムマネジメントとなります。
以前にもTIME!シリーズの中でお伝えしましたが、改めてタイムマネジメントとは何かを説明しておきましょう。こんなお話があります。「壺のお話」
ある大学でこんな授業があったという。
「クイズの時間だ」教授はそう言って、大きな壺を取り出し教壇に置いた。
その壺に、彼は一つ一つ岩を詰めた。
壺がいっぱいになるまで岩を詰めて、彼は学生に聞いた。
「この壺は満杯か?」教室中の学生が「はい」と答えた。
「本当に?」と言いながら教授は,教壇の下からバケツいっぱいの砂利をとり出した。
そして砂利を壺の中に流し込み、壺を振りながら、岩と岩の間を砂利で埋めていく。
そしてもう一度聞いた。「この壺は満杯か?」学生は答えられない。
一人の生徒が「多分違うだろう」と答えた。
教授は「そうだ」と笑い、今度は教壇の陰から砂の入ったバケツを取り出した。
それを岩と砂利の隙間に流し込んだ後、三度目の質問を投げかけた。
「この壺はこれでいっぱいになったか?」 学生は声を揃えて、「いや」と答えた。
教授は水差しを取り出し、壺の縁までなみなみと注いだ。
彼は学生に最後の質問を投げかける。「僕が何を言いたいのかわかるだろうか」
一人の学生が手を挙げた。
「どんなにスケジュールが厳しい時でも、最大限の努力をすれば、
いつでも予定を詰め込む事は可能だということです」。
「それは違う」と教授は言った。
「重要なポイントはそこにはないんだよ。この例が私達に示してくれる真実は、
大きな岩を先に入れないかぎり、それが入る余地は、
その後二度とないという事なんだ」。
君たちの人生にとって”大きな岩”とは何だろう、と教授は話し始める。
それは、仕事であったり、志であったり、愛する人であったり、家庭であったり、
自分の夢であったり…。
ここで言う”大きな岩”とは、君たちにとって一番大事なものだ。
それを最初に壺の中に入れなさい。
さもないと、君達はそれを永遠に失う事になる。
もし君達が小さな砂利や砂や、
つまり自分にとって重要性の低いものから自分の壺を満たしていけば、
君達の人生は重要でない「何か」に満たされたものになるだろう。
そして大きな岩、つまり自分にとって一番大事なものに割く時間を失い、
その結果それ自体失うだろう。
タイムマネジメントとは、あなたにとっての「大きな岩」を明確にし、それ以外に隙間を埋めるものをなるべく無くすことです。
一日は、誰もにとって24時間。どんなに頑張っても、これ以上にもこれ以下にもなりません。
どうせ頑張るのなら、その使い方を見つめ直して、力の入れどころを考えてから、頑張りましょう。
なんだか難しそうですか?大丈夫。それはとってもシンプルなことです。
使いたいことに時間を使って、使いたくないことにはなるべく時間を使わないようにする。
ね、簡単でしょう。
では、その方法について説明していきましょう。ポイントはたったの5つです。
タイムマネジメントのコツ① 軸を持つ
まず大事なことは、あなたにとっての「大きな岩」を見つけることです。「人生において大切なもの」ってことですね。それが時間の使い方を考える上での軸になります。
ただ、急に「人生において大切なもの」なんて言われてもなかなか見つからないでしょう。あなた達中高生はもちろん、大人だってそれを明確にするのは難しいものです。
だから、ここでは中高生たちにオススメの「人生において大切なもの」を紹介しておきます。
それは「勉強」です。
「おいおい、まじかよ」と思ったあなた、別に塾ブログだからそう言っているわけではありません。ちょっと考えてみてください。
「人生において大切なもの」が見つかっている人は、そこに時間を費やせばいいです。ゲームだったりサーフィンだったりスポーツだったり。もちろん子どものうちは「楽しい!」とか「楽!」に流れてしまいがちですから、親や周りの信頼できる大人と相談して最終決定すると良いでしょう。
そんな時に自分の人生の選択肢を一番に広げてくれるものが「勉強」です。
「やりたいことが何も見つからないよ」という人は、とりあえず勉強してみましょう。とりあえず、です。
勉強しておけば、進路選択の幅が広がります。また、勉強の中身は「人生において大切なもの」探しの材料やヒントになりますし、勉強の仕方を身につけておけば、いざやりたいことが見つかった時に役に立ちます。
ほらね、しておいて損はないでしょう。
「勉強」でも、その他の「人生において大切なもの」でも、あなたにとっての「大きな岩」が決まれば、そこに時間をできる限り投入するのが最高の選択です。
「人生において大切なもの」にかける時間ですから、最初のうちは効率や生産性なんて気にしなくていいです。時間をかければかけるほど、上手にできるようになって達成感や成功体験も味わえますし、自然に効率だって良くなっていきます。
あとは、その「人生において大切なもの」にしっかり時間を使えるように、壺の中の隙間をなくしているものを減らしていきましょう。あなたの大切な人生の中で、優先度が低いことに使っている時間を減らしていくのです。
また、ゆくゆくは同じ「人生において大切なもの」のために使う時間の中でも、さらに細かな目的や目標達成に向けた時間の使い方をすることが大切になってきます。
そのために、以下の4つのポイントを参考にしてみてください。
タイムマネジメントのコツ② 行動をチェックする
まずは、隙間に何が詰まっているのかのチェックです。何に時間を使っているのかを知らなければ、タイムマネジメントはうまくいきません。
自分の一日や一週間や一ヶ月を見直してみましょう。何かに書いたほうがわかりやすいです。手帳でもカレンダーでもチラシの裏紙でも構いません。「え、なにもないよ」という方は、下記のスケジュール表を使ってみましょう。
なるべく細かく書くことがコツです。
「イカのゲーム 75分」
「塾 120分」
「バスで移動 30分」
「学校の宿題(スタディナビp13〜15) 25分」
「スマホいじり 15分」
「睡眠 7時間(480分)」
こんな風にどんどん書いていってください。まずは自分のことを知るのです。
「書いたら怒られるやつは書きたくない」も禁止です。これを見て怒る誰かはいません(ね、保護者の皆様)。ありのままを書いてみましょう。
ちなみに、ちょっと話は逸れますが、大人にとっても子どもにとっても遊びの時間は大切です。ゲームや読書やスマホをいじったり誰かと話したりするのだって大切な時間です。問題は、そこばかりに時間を使ってしまって、「人生において大切なもの」に時間が使えないことにあります。やりすぎ注意、ということです。
効果的な節約が自分が使ったお金をメモすることから始まるように、効果的なダイエットが自分の食べたものを記しておくから始まるように、効果的なタイムマネジメントは自分が使った時間を知ることから始まります。
さぁ、まずは自分の行動の振り返り。一日分でも書き出したら次へ進みましょう。
タイムマネジメントのコツ③ やらないことを決める
何度もいいますが、一日の時間は限られています。
24時間。分にすれば1440分。秒にすれば86400秒です。
刻一刻と減り続ける大切な時間ですから、あえて強めに言えば、無駄なことに使っている暇はありません。
やらないことを決めましょう。
まずは自分にとってやらないこととは何なのか、上記の自身の行動をチェックしたものを使って考えてみましょう。
チェックしてみて、「これは使いすぎだな」と思うものを削っていくのです。
「あ、ここはゲームやりすぎ。ゲームは一週間に90分にしよう」とか、
「うーん、捨てがたいが読書は一日30分にしないと寝る時間がなくなる」とか、
「ん、ここのスマホは、なしがいい。寝室にはスマホなし!」とか、
自分に合った時間の使い方を定めていきましょう。コツは削りやすいものから削っていくことです。
ここで、注意点が一つ。「睡眠時間」を削るのは絶対にやめましょう。中高生のあなた達にとって、「睡眠時間」は最も大切と言っても過言ではない時間です。もちろん「人生において大切なもの」を大切にする上でも重要です。健康でなくちゃ何にも大切にできないですからね。
「睡眠時間」が削られそうになったら、部活や塾など「削りにくい時間」にメスを入れてみるのも手です。それも踏まえて、自身の時間の使い方を見直してみましょう。
ただし、これが自分でできる中高生はそもそも時間の使い方に困っていない可能性が高いです。
一人で考えるのが難しいようなら、ここは一つ信頼できる大人に相談して、一緒に時間の使い方を決めましょう。
大人側はその時に「ゲームここ多い」や「スマホもう捨てるね」など闇雲に責めないように。もしも責めそうになったら、自分の胸に手を当ててみてください。大人だって、思う通りに時間を使うことは難しいはずです。
あくまでも大事なのは、お互いに納得して時間の使い方を決めること。そこで大事になってくるのが上記の「軸」です。
そこさえブレなければ、双方にとって納得のいく「時間の使い方の目標」が定まってくるでしょう。優先すべきは「軸」に沿った時間の使い方です。
もしも悩んでグルグルし始めたら、軸を指標にして、そこに沿っていない時間はバッサリと一気に削ってしまいましょう。
削って「あ、やはり必要だ」と思えば、あとから増やせばいいだけです。
ただし、一度削ってしまうと効果がなくなってしまうものが世の中にはたくさんありますから、自身でそこの判断が難しければ必ず大人に相談を。
使えるものはすべて使って、自分が掲げた「時間の使い方の目標」達成を目指しましょう。
ここから下記は、その「目標達成」に向けて使える、オススメの方法論です。
タイムマネジメントのコツ④ すぐやる
何事も早く終わらせる一番の方法は、すぐやることです。
すぐやらないと、頭の中にはずっと負荷が残り続けますし、いざやろうという時に思い出す手間が増えます。いいことありません。
もしも何らかの理由ですぐやることができないのであれば、なぜできないのかを明確にし、次はすぐできるように仕組みを整えてしまいましょう。
「学校でもらったプリントやろうと思ったけど机の上が汚い。プリントもどこへ行ったか…」→「整理整頓。すぐやろうと思ってすぐやれる体制づくりを」
「苦手な作文が出た」→「まず滅茶苦茶でいいから書いてみる。誰かに見せれば添削してもらえるかも。書き出せばアイディアが湧いてくるかも。手を動かせば閃きが生まれる」
「単語帳暗記帰り道にやろうと思ったけどできない」→「交通手段を変えてみよう。混んでるなら車両を変えてみよう。持ち物を変えてみよう。すぐ取り出せるところにしまおう」
すぐやることで、課題や必要なものにも早めに気づけます。
繰り返しになりますが、時間は有限。迷ったらやってみて、そこから修正していけばいいのです。
まずは、すぐやる。そこから考えていく癖をつけておきましょう。将来、お仕事でも大いに役立つはずです。
タイムマネジメントのコツ⑤ カスタマイズする
ここまでをまとめてみましょう。
「軸を持つ」→「行動をチェックする」→「やらないことを決める」→「(やることは)すぐやる」
これがタイムマネジメントにおける重要な4つの要素です。
例えば、成果を出したい営業マンがいれば、成果を出すための行動(リフレッシュなども含む)になるべく時間を使って、逆に成果を出しにくくする行動には時間を使わないようにするべきです。
理屈としてはこんな風にシンプルなのですが、いざやろうとすると、誰もがその難しさを実感するはずです。人間って弱い生き物ですからね。
だから、まずやってみて、その難しさにぶち当たりましょう。できなくていいです。当たり前です。
勝負はそこからです。やってみて、やっぱり難しかった。そこから、あなたの物語は始まるのです。
だから最後のポイントは「カスタマイズする」です。
上記の流れを、あなた風にアレンジするのです。やりやすいように、できるように、ちょっと形やルールを変えて、実際に日々に活かせるようにするのです。
世の中ほとんどのことが思い描いたようにはいきません。思い描いたようにいけば大成功です。自分を目一杯褒めてあげましょう。
思い描いたようにいかない時こそが、成長のチャンスです。そこからカスタマイズして、今の自分用の時間の使い方を見つけましょう。
大丈夫、大丈夫。ちょっとずつ、ちょっとずつ。あなたは変わっていける。あなたの人生は、あなたにとって良くなっていく。そのための頑張り方を、中高生のうちにきちんと知っておきましょうね。
この記事がそのためのヒントになったら幸いです。
まとめ
さぁ、ここまで長々と書いてきましたが、最後に衝撃の事実を発表しておきましょう。
きっとこれを読んで欲しい当人たちは、この記事を読んではくれないことでしょう。
この記事をここまで読んでくれた方々は、ちょっと余裕のある元々意識の高い方々かと存じます。
どうか、そんな方々が、身近にいる「この記事を読んで欲しい当人たち」に、自分らしい人生の生き方、つまり自分らしい時間の使い方を、やさしく丁寧にお伝えいただければと思います。
人生は、長く見積もったって、たった100年。
その100年をどう生きるか、幸い今の日本ではそれをある程度自分で選ぶことができます。
どうせなら、自分で選ぶ、自分らしい最高の人生を。
そうできる人が一人でも多い世の中になりますように。
そんな願いを込めた更新でした。
僕も僕の時間を大切にします。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
「Live as if you were to die tomorrow. Learn as if you were to live forever」とガンジーは言った。
明日死ぬかのように生きよ。永遠に生きるかのように学べ。