囲碁のプロの話。
「物事を習得するために必要なことを話します。
まず、学ぼうとする問題集を選ぶときは、
自分にとって簡単で、しかも退屈しない、
サクッとこなしながらも気付きがいくらかある、
そのような問題集を選んでください。
退屈すぎるようなら、少しだけレベルを上げて
問題集を選んでみましょう。
そして、解き直しをしっかり行いましょう。」
「難しい問題というのは、簡単な基本の
組み合わせにすぎません。人の能力は、
難しい問題を解くときに育つのではなく、
簡単な問題の習熟度合が上がることによって、
自然と難しいものを解く力が付くような、
そういう育ち方をします。
まずは、基本の考え方が自分にしっくりきて、
即答できるレベルになるまで何度も
解きなおしてみましょう。」
今日、昼休みの時間にいつものように囲碁の指導動画を
見ていたのですが、たまたま見た囲碁のプロの動画の中で
紹介されていた上達法の話を聞いていて、学問に通づるような
話を聞いたので、紹介してみました。
これは、多くの人が自然と成長していくための
セオリーのようなものだと思います。
もちろん、基本が終了してしまった段階では、
何らかの飛躍を求める問題にチャレンジをして、
自分の次元を上げる必要性に気付き、熱心にそれを
考えるプロセスというのも大切になりますが、
初学者にとって必要な態度は、愚直な反復です。
さらには、ただ反復するのではなく、より簡単にそれを
解こうと工夫するような態度です。
”難しいと思っていたものを簡単に解けるようになって
クリアーとみなす”=”即答できるレベルになりましょう”というのは、
学習者に対していつもかけられる言葉の一つですね。
なまじ頭の良い中級者というのは、反復をしません。
ですから、能力があっても高い次元に上りません。
それが私にとっての悩みの種であり、仕組みによって改善をしなければ
ならないと思っている点もそういった点であり、
重要なテーマの一つになっていたので、今回の動画の
言葉も頭に良く引っかかったものとなりました。
退屈でも、やってみてほしい。で、以前より深く
分かったっていう感覚になることが大切なんですよ。
今日は、囲碁のプロの動画を見ていたので、
より一層いろんな領域でも同じことが言われていると
深いシンパシーを持って、生徒にそれを伝えた日でした。