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更夜飯店

ふくろう

2018.09.16 00:38

ふくろう

2004/03/02

シアター・イメージフォーラム

 

舞台の一幕物のような状況設定で、演技もどちらかというと舞台的な発声の大竹しのぶ・母、迫力。

そして意外と脱ぎっぷりのいい伊藤歩・娘、奮闘。そして次々餌食(?)になる男達、芝居上手。

これが進藤兼人監督、91歳の監督・脚本・美術・・・というからそのエネルギッシュさに脱帽です。

生き残るためのしたたかさ百変化ぶり、そして男達のキャラクター最大限に引き出した脚本・撮影が素晴らしいです。

場面はほとんど囲炉裏端、大竹しのぶと伊藤歩はでずっばり、その表情が顔だけでなく座り方、立ち方、歩き方、

戸の閉め方・・・とても豊かでもう上手いですね。

そして、大竹しのぶ・母が代弁する「権力者への皮肉」と「弱者の立場を言葉巧みにいいつのる」様は

観ていて気持ちいいですね。

いとも簡単に口からぶくぶく・・・あっさり殺されてしまう男達、後半、翻弄される男達の今際の際の言葉への母の

コメントが、また可笑しく、気持ちいいです。「上手いねぇ」「はぁ、文学的だねぇ」「運命だね」・・・

運搬の時は♪泣きなさ~い、笑いなさぁぁ~い♪って歌う所もいいです。

また、母娘の旺盛な食欲ぶりも見もの、うな丼とカレーライスを同時にかっこむ、手巻き寿司を切らずに

かぶりつく・・・生きる活力みなぎっております。

後半にかけての、ドタバタ劇がとても好きだったりします。