弁護士にお願いをした方がいい?
ご別居までの段取りは、弁護士にご相談された方が心強いと思いますが、
ご別居後に代理人として依頼する必要があるかは、また別にご検討をされると思います。
ご自身の負担は軽くなり、相手の決断は早くなる
突然、子供を連れて別居されたことで、相手は当然衝撃を受けます。
興奮、逆上するおそれもあります。
弁護士の連絡先を伝え、弁護士からもすぐに連絡を取ってもらえば、こうした感情的な対応を受けずに済みます。
また、弁護士は自らの経験と知識を生かし、ご本人の利益を守りますので、不利にならないように、という緊張からも解放されます。
ご自身と相手にその心配が少なければ、弁護士に相談しながら、先にご自身で話し合ってみる方法もありますが、
弁護士を通しての話し合いは、相手の決断を早める結果となることも多いです。
相手も気持ちを抑えようと努めますし、弁護士を依頼したこと自体で、それなりの覚悟を持った別居であることや、直接話したくないと思われていることも伝わります。
さらに、弁護士のリードにより、別居前の口論と同じ話を繰り返すことなく、最善の解決のために何を検討すべきか、客観的に逆算して必要な話から進められます。
こうした効果が大きく出そうな相手かどうかも検討すべきです。
費用の心配や迷いがあるときは弁護士に伝えておく
弁護士に依頼する費用は、ご遠慮なく、早めに弁護士に確認、相談してください。
法テラスを利用できるかも、是非聞いてください。
収入、資産の要件を満たせば、法テラスが弁護士に通常のご契約より安い費用を立替払いし、ご自身は法テラスに分割のお支払いをすることができます。
また、別居により相手が心を入れ替えてくれたら考え直すという気持ちが生じたら、別居前でも後でも、ためらわず弁護士に伝えてください。
弁護士も、その余地を探りながら対応します。
次回は、調停やADRを利用して、ご自身でお話し合いをする方法もご紹介します。
このコラムを書いたのは・・・弁護士法人ForPEACE渡邊未来子
1974年茨城県生まれ。東京大学教育学部付属高等学校卒業、早稲田大学法学部卒業。最高裁判所司法修習(第53期)。都内企業法務事務所、一般民事事務所勤務のほか東京法務局、東京国税不服審判所での任期付公務員を経て2019年1月、わたしのみらい法律事務所を開設。2022年12月、弁護士法人ForPEACEに参加。弁護士資格のほか、保育士、チャイルドカウンセラー、家族療法カウンセラーの資格を持つ。