9月17日 登米市→南三陸町(ポータルセンター・さんさん商店街)→石巻市(47km)
道の駅「三滝堂」の朝は早い。それもそのはず、駐車場前にはインターチェンジ入り口がある。それに加え、道の駅には24時間営業のコンビニも併設している。
こんな便利なロケーションで、静かな朝を迎えられるはずもない。こんな賑やかな場所を宿営地として選んだ我々が悪い。
寝ぼけまなこ を擦りながら、道の駅のレストルームへと向かう。
すると、入り口付近に何やら人影が。
何かと思って近づいてみると、お祭りの衣装を着けた人形だった。
このあたりでは、毎年2月に「米川の水かぶり」という奇祭があり、選ばれた男性がワラを全身に巻きつけて、冷水を浴びて練り歩き、「火伏せ(火の用心)」を祈願するお祭りだそう。
いきなり遭遇したくはないが、スケジュールさえ合えば、覗いて見てみたかったかも。
さて、一行は昨日に引き続き、東日本大震災の被災地を訪問。今日の訪問先は隣町の南三陸町。
南三陸町では、高さ約20mの津波が町の中心部を襲い、住宅の約70パーセントがほぼ全壊。住民1万5141人のうち死者565人、行方不明者280人が犠牲となっている。
(展示館外壁の看板を撮影し、借用させて頂きました)
まず始めに向かったのは、南三陸ポータルセンター。
周辺は野ざらし状態で重機が目立つ。
ここでは「震災の写真展」が見学出来る。
ここ数年幾度となく、繰り返し繰り返し見聞きしてきた震災被害状況であるが、現場だけにリアルさを伴う痛ましい写真の数々に、只々、言葉を失う。
打ちひしがれてばかりもいられないので、復興のシンボル、さんさん商店街へ行ってランチタイムを。
観光客相手の飲食店や土産屋が並んでいるだけなのかと思いきや、地元の服飾、文房具、雑貨などを扱った商店もあり、観光客と地域住民が交じり合い、賑やかさもほどよく調和がとれている感じがして、居心地が良い。
川を挟んで、商店街の対岸には被災地のレガシーが。
最後まで避難を呼びかけていた職員が犠牲となってしまった防災対策庁舎を震災遺構として残している。
遺族を始め、反対意見も多く聞かれたようだが、未来を生きる人達へ向けてのメッセージは、多ければ多いほど良い気がする。
車窓から写した志津川の護岸工事の様子。手ブレが酷いが、河口付近の状況はわかるので掲載する。なかなか大変な工事であるに違いない。
連日の被災地巡りで考えさせられる事も多い。ふと空を見上げると、不思議な雲の流れが。
上へと吸い上げられていくような、透明感のある雲の行方を辿ってみる。
この空の彼方に、被災された方々の魂は登って行かれたのだろうか……。
まだ、明るいが疲労気味。
Yはランニングに、Kは早めの温泉という事で、近隣の石巻市にある温泉施設併設の道の駅「上品の郷」へと向かう。
ここで、南三陸ポータルセンターで購入(ネットで見て前から欲しかった)した大漁旗トートバッグを撮影。
可愛らしいデザインが気に入って、すぐに使い始めたKの傍らで、「男性用のバッグがあったら欲しいっ‼︎」とY。
このバッグ、底幅10cm×20cmほどの小型ながらバツグンの収納力。縫製もしっかりしている。これで2000円は、ほとんど支援にはならない⁈