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それでも野球を続ける理由『ひゃくはち』

2018.09.18 09:00

みなさん!こんにちは!!


いよいよ学生応援団8人がお届けしている映画コラムも、この一周で最終回となりました!

お気に入りの映画とコラムは見つかりましたか?


この「熱血!スポーツムービーフェスティバル!」も今回で最後を迎えるわけですが、

ラストを飾るのにふさわしい、スポーツをやる根幹的理由に触れる一本をご紹介したいと思います!


少し長めですが、最後までお読みいただけると嬉しいです!




ところで、

僕の通う大学は今週からいよいよ授業再開なのですが、

「待って夏休み!行かないで!」

と心が叫んでいる亀井です。


2ヶ月近くもあり長い休みだなぁと思いきや、

終わりが近づいてくるとあっという間に感じてしまうので不思議ですよね。


夏休みの思い出を振り返ってみると、

海外に行くことができたり、

小学生の同期と再会したり、

小学2年生のいとことひたすら遊びまくって体がボロボロになったりなど、

個人的に充実した夏休みを送れたのでは!と思っています。


しかーし!!

何と言っても今年の夏一番盛り上がったのは

甲子園!!!

ですよね!!⚾️


記念すべき100回目を迎えた今年の甲子園は、

いつも以上に熱かった!!!!!


金農(かなのう)こと、秋田県代表の金足農業高校には日本中が大いに湧き上がりましたね!!


其の一 公立高校

其の二 部員が全員地元秋田出身

其の三 東北悲願の初優勝を懸けて


の三拍子だけでも激アツなのに、

劇的な逆転サヨナラ勝ち全力の校歌斉唱ときたら、

日本国民、

心鷲掴みにされてしまうに決まっているじゃあないですか!!!


素晴らしい夏の思い出を作ってくれた今年の甲子園でしたが、

一方で甲子園ロスが半端ないのも事実


そういう時は…

映画を観ましょう!!!


ということで!

最終回!「熱血!スポーツムービーフェスティバル!」でご紹介する作品はこちら!

『ひゃくはち』

です!!!



◯あらすじ


まずは簡単に、あらすじをご紹介!


物語の舞台は、野球の名門として知られる京浜高校野球部。


補欠部員の雅人とノブは、最後の夏こそ甲子園のグラウンドに立つことを目指していた。


県内外から集まってきた野球エリート達に実力差を感じながらも諦めずに、切磋琢磨しながら日々練習に励んでいる2人。


しかし有望株の新入生が入部したことにより、雅人とノブは残された1つのベンチを争うことになってしまう…。


あらすじから分かる通り、この映画は補欠選手にスポットを当てた作品です。


特別に脚光を浴びるわけではないけれども、ひたむきに頑張る高校球児を描く本作は、

心打たれるシーンがたくさん登場します😭



◯映画で知る、補欠選手の役割


本作の主人公である雅人とノブは、ベンチ入りメンバー20人の一席を目指します。


20という数字がどれほどのものかというと、

全国の野球強豪校は、部員が100人以上のところもあるそうなので、

強豪校でベンチ入りメンバーになるということがどれほど大変なことなのかが分かります。


僕たち甲子園を応援する側の人間にとってはやはり、ベンチ入りメンバー、つまりは出場選手に目が向いてしまいやすいですが、

改めてその後ろには、甲子園の土を踏むことができなかった選手たちがたくさんいることに気付かされます。


僕もこの映画を観て初めて知ったのですが、

補欠選手は、試合当日グラウンドに立つことは出来ないけれども、

チームが勝つための大事な役割が任されているそうです



一つ目は、相手チームのリサーチ


劇中では、雅人とノブは相手チームの試合へ赴き、サインを見破ろうとします。

サインがわかれば、試合した時にピッチャーが何の球を投げてくるのかが分かるからです。

結果本編中では、このリサーチは逆に痛手となってしまうのですが、、、(詳しくは映画をご覧ください)

それでも、チームが勝つためには欠かせない、大事な任務です。



もう一つ劇中に登場するのはマネージャーという仕事。


マネージャー専属部員がいれば補欠選手がやる必要はないのかもしれませんが、本作ではノブが指名されます。

遠征の場合は、選手よりも一週間ほど早く現地入りして準備を進めるそうです。


チームが勝つために、そして万全の状態で試合に臨むためには、

補欠選手の役割というのがとても重要になってくるのです。

まさにこれこそ、 “チームプレイ” なのではないでしょうか。



◯強豪校で野球をやるということ


雅人とノブは一般受験組です。


強豪校のため、県内外から野球のツワモノが集まってくるわけで、実力の差を感じずにはいられません。


また、甲子園の強豪ともなると、やはり部員は寮生活

朝早くに起床し、夜遅くまで自主練習を積む。

その繰り返し。


高校生といったら「華のセブンティーン」という言葉があるように、

人生の中でも青春真っ盛りな時で、いろんなことをしてたくさん遊びたい時期だと言えるでしょう。


そのこともあってか、

自分は3年間野球を続けたとしてもレギュラーにはなれないと見切りをつけ、退部していく部員は数知れず。


毎日厳しい練習を積んで、それで最後土を踏めなかったら…。

そう考えると、野球を辞めて違う道へ進むことも一つの選択だと思います。


それでもこの雅人とノブの2人は野球を続けるのです。


貴重な高校生活3年間を全て野球に捧げる彼らの姿を見ていると、

何かに向かって必死に頑張ることって素敵なことだなと感じます。


ではなぜ2人は、野球を続けるのか。

その原動力はどこにあるのか。


その答えは、京浜高校率いる鬼監督の言葉の中にありました。



◯それでも野球を続ける理由


スポ根映画を彩るのは、何たって鬼監督ですよね。

本作にももちろん登場しますよ、鬼監督。


竹内力さん演じる山田監督は、厳しい指導をするけれども、生徒に慕われている素敵な監督なんです。


監督の厳しさはぜひ本編を観てもらえればと思うのですが、

ここでは、そんな山田監督のほろっと涙を誘われる最高に大好きなシーンをお届けします。



野球漬けの日々でもたまには息抜きを、ということでしょうか。

毎年恒例のクリスマス会が開催される場面です。


部員たちが普段のつらい練習を忘れて思いっきり騒いだ後で、

山田コールが響き渡り、山田監督は野球部員全員の前で話します。


その内容がこちら!


俺は毎年この会で、お前らの馬鹿面を前にするたびに、あることを考えさせられる。


京浜の監督になって18年、俺は毎年毎年、その代の子どもたちを全国の頂点に連れて行くことだけを考えて必死にやってきた。


妻や子供に愛想を尽かされながらも懲りずに。


それは一体、なぜなのか。




俺は、野球が大好きなんだ。


これこそ、

野球はもちろん、スポーツを続ける理由、

つらく厳しい練習に打ち込む理由なのではないでしょうか。


「◯◯が好きだから」

という、単純で、ストレートな動機。


これ以外に必要なものはない気がします。



そのあと、山田監督は「野風増(のふうぞ)」という歌を歌います。

このシーンがマジでさいっこうなんです…泣


「野風増」とは中国地方などでの方言で、意味は「やんちゃ、生意気」だそうです。

この曲は1980年に山本寛之さんという方によってリリースされています。


それでは山田監督が歌った歌詞を掲載します!

ぜひ音楽に乗せて聞いてほしいので、よかったらYouTubeなどで検索してみてください!


お前が二十歳になったら
酒場でふたりで 飲みたいものだ
ぶっかき氷に 焼酎入れて
つまみはスルメか エイのひれ


お前が二十歳になったら

思い出話で 飲みたいものだ

したたか飲んで ダミ声あげて

お前の二十歳を 祝うのさ


いいか、男は

生意気ぐらいが 丁度いい

いいか、男は

大きな夢を持て


野風増 野風増

男は 甲子園


最後の「男は甲子園」というのは山田監督の替え歌で、

本当の歌詞は「男は夢を持て」です。

「夢=甲子園」という、監督の熱い思いが伝わってきます。



野球が好きだからやる。
野球が好きだから、最高の舞台を目指す。


これぞ、スポーツの根幹であり、
忘れてはいけないものだと思います。



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最後までお読みいただき、ありがとうございます!


このコラムを通じて、スポーツ映画の、そしてそのスポーツの魅力を少しでもお伝えすることができていたら嬉しいです!


残る7人の最終回コラムもぜひお楽しみに!


ありがとうございました!!!✨



学生応援団

亀井稜🏃