スパニッシュ・アパートメント
2018.09.18 07:06
スパニッシュ・アパートメント
2004/03/18
ヤクルトホール ( 試写会 )
フランス人のグザヴィエ君が、就職の為にスペイン留学した1年を
ユーモラスに描いた混沌映画(笑)
スペインで住むことになったアパートは、ヨーロッパ各国からの学生が集まっている、人種のるつぼ。
その各国の住人たちを描くかと思うと、話は脱線というか横道にずれて、ずれてまたもとに戻ってくる。
バルセロナの街の俯瞰が出てきますがとても、小道が多くて複雑な混沌とした風景で、まさにこの映画のよう。
イギリス人のルームメイトの弟くんが、やってきてかなりの迷惑かけますが、○○人ってさぁ~っと
べらべらしゃべっているのを、
「何で(たくさんの人を見たわけでもないのに)一般化するわけ?」とぴしっと言うスペイン人の女の子のシーンが
良かったです。
なんだかんだもめながら、自己主張しながら、迷惑かけあいながら共同生活している様子はちょっと
『エヴァとステファンと素敵な家族』風。
映像もコマ落しを使ったり、画面分割をちょこまかいれるわりには、海辺のシーンをじっくり見せたり、
グザヴィエ君の表情をずっと追ってみたり変化自由。
凝ったことは、あまりやりすぎない所がギリギリセーフですね。
監督の『猫が行方不明』も猫探しの話から、かなり横道にずれていく映画でしたが、今回も色々な人の群像を
(手際いいとはいえないものの)おもしろく切り取って見せてくれました。