Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

;-)

山形一人旅②

2023.09.16 12:15

朝風呂で愛媛から来た女子二人旅、この宿にもう一組泊まっていたお客さんに会い、意気投合。

前からずっと知り合いだったんじゃないかと思うくらい話が合って、脱衣所でしゃべりこみ、朝ごはんも一緒に。一人はがっつり山登りする人で、もう一人は山登りは初心者だけど、神様大好きな人。朝のご祈祷についても私は初めての体験だったので、祝詞(のりと)のこととか榊(玉串?神様への最上の贈り物らしい)を備える儀式について色々説明してくれました。

この日は予定が同じ羽黒山だったので、ご一緒させてもらうことに。宮田坊では記念に御朱印を頂いて、車で出発時にはご主人がほら貝を吹いてくださいました。出陣するみたい。

羽黒山は宿坊街から少し行ったところに駐車場があり、そこから階段を上ります。

五重塔は改修工事中でよい写真が摂れませんでしたが、山と俗世を分ける橋では朝の光が綺麗に差し込み光ってます。

宮田坊の朝祈祷の時に山伏が首から下げている”注連(しめ)”をこよりで編んだものを頂きました。かわいくて、家で時間がある時真似して編んでみたい。

滝への橋の前に注連をみんながかけてる木がありました。↓

しめ縄のしめ。お注連は出羽三山独特のもので、身を清め、結界を創り、山中の魔が入らないようにした裃(かみしも)を簡略化したものだそうです。

宮田坊では、山登り中は汗をかくのではずしててもいいけど、鳥居をくぐる時につけるように言われました。そして、わたしたち、注連って前に首飾りみたいにぶらさげるものだと思ってたら、背中側に垂らすものでした。

羽黒山の石段は2446段。どこまでも続きます。

景色を楽しみながら歩いていると、一緒にいた友達が行きたかった茶屋に着きました。

テレビ番組でここの名物おばあちゃんが映っていて会いたかったそうですが、この日は残念ながらお休み。でもめちゃくちゃ景色がよくておしゃれな茶屋なので、甘いもので休憩。

途中石段には絵が33個絵が彫られてて、全部見つけられるとどうとかありましたが、経年劣化で削れてるものもあり、少しだけ見つけました。

山頂に着きました。三神合祭殿は茅葺の立派な建物。

一緒にいた愛媛の友達は時間が限られていたので、山頂では御朱印を頂く間、ちょっと見て回っただけでしたが、いろんな神様のお社がありました。

こちら靴がいっぱい供えられてた。

二人と下山後別れて、この日の宿がある寒河江に向かいます。寒河江で友達と夕食することになりましたが、時間があったので山形市の行きたいお店などを回りました。

山形の友達は山形のことを田舎だ田舎だっていうけど、おしゃれなお店もありました。去年援農に来た時に聞いたおたかぽっぽが売っていて、自分で着色するタイプがあって、購入。

おたかぼっぽは、山形の伝統工芸品。米沢藩主の上杉鷹山が豪雪に閉ざされる冬の副業として農民に指導奨励したのが始まりと言われていて、もともとはコシアブラ(木の芽は春の山菜として食されることで有名)の丸木を、サルキリという1本の大きな刀だけを使って削りあげて完成します。この技法を笹野一刀彫と呼び、山形県米沢市で作られる木彫玩具として親しまれてきました。魔除けや五穀豊穣、禄高を増す縁起物。

私が買ったのは槐(えんじゅ)の木で作ったもの。成長が遅く、硬くて丈夫なエンジュは昔から魔除けや鬼門除け、幸運を呼ぶ縁起の良い木とされ、家の大黒柱や床柱に使われてきたそうです。


山形のさくらんぼ農家やってる友達には晩御飯に連れてってもらい、翌日一緒に出羽三山、最後の山、湯殿山に行ってもらう予定でしたが、友達は既に行ったことあるし、雨予報でわざわざ同行してもらうのはなぁと一人で行くことにしました。湯殿山は、「語るなかれ」「聞くなかれ」と言われていて調べても情報が少ないので連れて行ってもらおうと思っていましたが、精神的にも心構えのいるところな気がするし、行くのに車の通行料もいり、お参りにもお金がかかるので、一緒に行ってもらうのは申し訳なくて。

そして実際靴を脱いだり傘をさしたり大変だったの一人で行ってよかったです。中のことは語れませんが、私にとっては月山の景色と登山の方がすごく印象的で、湯殿は観光地的な印象でした。まぁ、他にはないご神体だけど。

雨だったのでシャトルバスを使って、バスを待つ間、お土産物屋でほら貝発見!

かなりの山伏さんがわざわざここに買いに来るそうです。そしてそのことについて話してくれたこのおばちゃんがほら貝を作ってるそうで。

職人さんみたいなのがいて作ってるのかと思いきや、おばちゃんが作ってるらしい。

口金は大阪のどこどこから仕入れて、貝はワシントン条約だかの規定で税関通すのが大変なので、海産物として輸入するって言ってたかな。楽器なので〇十万円とかするお品も。

湯殿山の駐車場まで戻ってきて、この鳥居の近くに即身仏のレプリカがあります。

即身仏も森敦と同じく今年の6月初めて知りました。昔の高尚な僧が、生きながらにして、自分をミイラ化するために自分の内臓が腐らないよう木の皮などを食べて内臓を綺麗にした後、断食し、永遠の瞑想に入るのです。東京に戻って調べてみたら、閉ざされた部屋や穴に入って、毎日鐘をならし、鳴らなくなったら出来上がりとか、衝撃的な話がいっぱいあって、実物をいつか見てみたいと思っています。山形は湿度などの風土があっているのか宗教的な背景化即身仏が多く残っています。

時間があったので、小説月山の舞台になった注連寺へ。ここにも即身仏があるのですが、コロナになってから公開してくれないと宮田坊の方が話されていました。即身仏だけでなく、お堂も見学することできなくて残念でしたが、外に小説の記念碑があります。

昭和26年から翌年初夏にかけて森敦がここに滞在し、過ごした経験をもとに小説が書かれたと説明がありました。平成21年に発生した大規模な地滑りで全ての世帯が移転して、この七五三掛集落が消滅し、変わってしまった様子も書かれていました。

柱を支える添え木や高床の足元を見ると、経年劣化が進んでいて、壊れてしまう前に見れてよかったなと思いました。小説の場面が思い浮かぶ寂れた佇まい。

この近くにある大日坊にも即身仏があり、こちらは公開されているのですが、ここの和尚さんは話が長くて有名で、あまり時間が取られたくないので今回即身仏を拝むのは諦めました。

山形市でお昼を済ませた後、ソルンテで知り合ったあきちゃんがお勧めしてくれたカフェへ。バナナジュースがめちゃくちゃ美味しくて思わず作り方聞いたら、バナナジュースにプリン液を入れてるらしい。卵液?それともカラメルみたいな風味が加わってるのかな??チベットのシンギングボウルも教えてもらって、ラスト滞在は上山です。