忘れる力!
丹後ウルトラマラソン
4月に初挑戦したFUJI3LAKESウルトラマラソン71kmに続き、丹後ウルトラマラソンに参加しました。
前回のレース中に感じた苦しみやレース後の体の状態を思い出すと、相当ためらいましたが前へ進む事にしました。
ただ、最後まで悩みに悩んだのが、100kmにチャレンジするのか、それとも無難な60kmを選択するのかということ。
それはもう、来る日も来る日もPCのエントリー画面に表示されている100kmと60kmの選択画面を眺め続けました…
「自分、もう忘れたん…この前メチャクチャしんどかったやん!…100kmなんか走れる訳ないやん!
…調子乗んなや‼︎…」
と自分の中のリトル自分N
すると今度はリトル自分Pが
「前回71km走ったのに、今回60km…⁈
はぁあ⤴︎❓…
距離短かなってるやん…
逃げてるやん…
ヘタレみたいやん…
しょっぼ〜… 」
連日こんな感じで葛藤がひたすら続き…
…そして
…気がついたらPCに表示されているエントリー画面の60kmの方をポッチっとしていました。
しょっぼっ!
って聞こえてきそうですが、まだまだ私には9月の残暑厳しい中100kmを走り切る実力は有りません
5月のエントリーした時点の冷静な自己分析の結果だと信じています。
そして、エントリーしたからには、本番60kmに向けてトレーニングに励みました。
特に、前回レースでダメージがキツかった胃腸への対策やレース全体のペース配分等をしっかり検討し調整しました。
「トレーニングと調整の甲斐あって仕上がりました… それはもう完全に!…」「完走できる自信しか有りません!...」
そして、前回の苦しみを完全に忘れて調子にのりだす・・・
「1キロ6分のペースで走ると60kmを6時間で完走できる・・・
それぐらいのペースなら行けそう、なんならキロ5分30秒でも行けるんとちゃうか?・・・」
「・・ってか、100kmでも走れたんとちゃうん・・・
100kmにしといたらよかったやん・・」
完全に調子に乗っていました・・・
スタートするまでは・・・
【目標タイム最低6時間切り】
当日は朝9:00のスタート時点で既に気温31℃、高温多湿のコンディションなので始めから無理して飛ばさずに、ペースを押さえながらも気持ち良く走れる速度をキープする事を心掛けてレースに入ります。
スタート〜15kmは快調
キロ4:50位のペースで進む。この辺り迄は体も軽く、気持ち良く走れた
15km〜30km ペースが少し落ちる
この間の平均ペースはキロ5:45位、徐々に体が重たくなりだす…それでも、まだ許容範囲
30km〜45km ペースが大幅に落ちる。
42.195km地点で4時間14分
この間の平均ペースはキロ6:20位、苦しい時間が続く、喉は乾くが飲めない、エイドステーションにある補給食にも手が出ず補給も厳しくなってきた。
補給、胃腸対策として持参したパワーグミやジェル、スポーツ羊羹等の補給すら手がでなくなりだす・・・
・・「これって前と同じのあかんパターン?」・・・
忘れていた記憶が体の疲労と共に徐々に思い出されてきます
そう、この絶望的な心身の状況と遥か彼方のゴールまでの距離・・・
45km〜60km ペースがどうとかのレベルでは無く、歩かずに走れるのがやっとの状態
エイドは待ち遠しいが、補給食は取れないし水分補給も気持ち悪くなる。
景色は最高、でも気分は最低
スタート前の威勢は完全に消沈し、黙々とゴールを目指します
・・・走りながら頭の中では
「・・・じゃなくてよかった。」
「・・・にせんでよかった。」
「・・・100kmじゃなくてよかった」
「・・・100kmにせんでよかった。」
60kmを走り終わって、そこからさらに40kmを走り続ける⁉
そんなん、無理、無理、無理!
とりあえず、今回は60kmを選択した自分を褒めてあげたい
正直言うと、そんな気持ちで、ゴールを目指しました
そして待望のゴール!
感動とか達成感は残念ながら感じる余裕すらない状況でしたが、ゴールは嬉しい!
残念ながら、目標タイムは達成できませんでしたが、全てを出し切り無事ゴールできたので
よしとします。