「調子の悪い私に終わりを告げよう」そう決めた
20代終わりから30代にかけて、私はずっと調子が悪くて、
電車に乗ることも、人込みの中に居続けることも、友達と遊ぶことも、大きな仕事を受けることも、
自分の体がその時にどうなるか分からないほど突然調子が悪くなるから、
全てを避けて、避けて、今思うと小さな世界に入って行って
毎日、毎時間、時を過ごすことに勇気を使う日々でした。
医者に診てもらい、安心する薬、吐き気を止める薬、目眩を止める薬、胃薬、様々な薬をもらいましたが、持っていない、無くなると感じれば、
また、体調が悪くなり顔が真っ青になる日々。
私は、どこがおかしいんだろう。
このまま、一生生きていけるのかな。
その不安を解消するために、本格的な自分の探求に入りました。
そして、最終的に辿り着いたのが
タイとインド。
電波もほとんどないし、日本のように便利な生活ができないし、電気もままならないし、やる事ないし、
どちらも、とても原始的な自然に溢れた
療養にはもってこいの施設です。
その時の私は、
訳の分からぬ全身の痒み、吐き気、食欲の乱れ、胃痛、胃の膨満感、肌荒れ、毛艶のなさ、薄毛、時々地震が起きるようなめまい、地球が回るようなめまい、耳鳴り、耳の閉鎖感、乗り物酔い、体温調整が効かない、喉の閉そく感、生理不順、薬が効かない生理痛、子宮頚がん異形成のステージが進む、不眠、起きれない、むくみ、便秘と下痢、ウツウツした状態、集中力の低下・・・
挙げたら、キリがありません。
仕事はめいい一杯頑張っていて、母親の死の宣告をもらって生きた心地がしなくて、妻として頑張りたいけれど頑張りきれない状態に居て、友達とも付き合えなくて、
そんな状況です。
そんな時、そこでは
ただ寝る、ほとんど食べない、から始まり、太陽時間に合わせた生活、デトックス、適度な有酸素運動、味の薄い素材そのものを少量食べる、ヨーガ、瞑想、自由時間を寝て過ごす。
とにかく、水分をとり、発汗やエネマ時に薬草を使い、体の穴という穴から排泄。
とても大変でした、
気持ちも、晴れやか・曇り・怒り・悲しみの繰り返し。
その時に、ドクターが言ったことは、
「あなたの体は何処も悪いところが無い。ここで、あなたの持っているものを出して、体を軽くすれば、あなたの気持ちに隙間ができるんだよ。」
ということでした。
全てを見透かされたような真っ直ぐな目で、そのドクターは言うのでした。
帰る時には、手持ちの薬の存在を全て忘れたほど、体は軽くどんな事にも動じず日本への帰路に着きました。
そこから、現状は変わっていないので、また体調不良が戻る時はあったものの
あの、全てを止めていく・空にしていく大変な治療を行ったおかげで、
自分の体に自信が持てて、必ず調子が良くなることも分かっているので、悪くなれば、逃げるようにまたタイ・インドとヨーガや自然療法ができるところへ行き、の繰り返しで、
体調が良い日々が長くなってくるにつれ、
自分の身をおく環境を変えることができたり、
新しい仕事に取り組んだり、
人間関係を綺麗にしたり
少しづつ環境も変わり
いつの間にか信頼と安心に包まれるようになりました。
そして
今やすっかり、ピンピン。
40代になったけれど
驚くほどピンピン。
そして、とてもタフ。
前よりも綺麗になれた気もするし、体の事がよく分かるようになって自分の扱いがとっても上手くなりました。
時間はかかったけれど、重要な期間だったと思っています。
私が小さい世界から出ようと、あの時に決心したのは
「もう、具合の悪い私でなくとも大丈夫。不幸はもうさようなら。」
ということ。
自分の幸せを自分で選択をした瞬間でした。
加える・変える・上を目指す、という方法に終わりを告げ
無くす・本来ある力を呼び起こす
その原始的な方法を行う事がどんなに大切か。
辛い経験から、
幸せを選ぶ選択をすることがどんなに大切か。
その一歩が踏み出せたら
ずっと止まっていたような、自分の時間が動き始めるのです。
そこには、必ず人はいて
でも、人がいても
私がその人の言ってくれることを信じる力が必要です。
時に、視野を広げてみる。
そこから、始まることがあるのだと思います。