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優秀なチームの特徴

2018.09.20 03:00

 仕事を依頼したり、また何かの提出を依頼した時に、それが時間通りに完了する組織と、一部の人間が完了している状態の組織と、全く何もやっていない組織に分けられる。

不思議なもので、これは企業規模や業績、企業文化に強い関係があり、この相関性には何らかの理由があると思っていた。


 また小さな4.5名のチームにおいては、それはより顕著で、結果を出しているチームは、依頼されているものを完了しており、チーム内のデスクも清掃が行き届いている。結果があまり出ていない組織は、小さな依頼された案件も放置し、チームのオフイスの美化状況も悲惨なものが多い。


 数年前、ご依頼されたとある企業が新規の出店をした際、ある新任店長が配属された。正直、業務経験はそれなりにあるが、割とおとなしく、あまり積極的な印象は受けなかった。

 しかし、数ヶ月後に、気がつくとそのお店は、全店トップ。また売上は、この会社の記録を次々と塗り替えていった。

 さらに彼のお店は、とても美化が行き届き、また依頼されたものに対しても1日足りとも期日を過ぎることなく、期日どおりに提出していた。


 ある時、彼に何故このような優秀な店舗を作ることができたか聞いてみた。

 

 物静かな彼は、おもむろにこう言った。


 「特に目新しいことは、まったくしてないです。強いて言うなら、リマインドを徹底させています」


 リマインド。これが彼の強さの秘けつだった。

 具体的に言うと、期日の迫った1週間前には、彼は全員のグループチャットに対象者に向けてリマインドをかける。

「〇〇の案件、1週間後が期日なので、お願いします」


 また3日前になると、個別のチャットでリマインドし、前日には直接話しかける。

 あくまで強制的に、高圧的に伝えるのではなく、さりげなく優しく言うのがコツらしい。

 

 当初遅れがちだった案件処理も1か月経つと期日通りにほぼ100パーセントの消化ができるようになったそうだ。

 また美化に関しても、当初は必ず3日に1度、清掃のお願いをしていたそうだ。そうすると、これも数ヶ月経過するとわざわざリマインドをしなくても良い程になった。


 リマインドの効果は驚くほど、組織を変える。たとえば期日が過ぎた後に、怒りのチャットやメール、電話をしても、根本的には改善しない。人間は、思いのほか、自分に都合の悪いことは後回しにしてしまう。そこにリマインドをかけることで、組織は驚くほど改善ができるケースがある。

勿論、管理職自体が案件を把握しなければいけないのだが、逆にこれだけでも徹底することにより、驚くほど成果はでる。


 では、自動のリマインド機能を装着し、案件ごとにアラートを鳴らすような仕組みを作れば上手くいくのではないか、という案もあるかもしれないが、システムに言われるのと、上長に直接言われるのでは、心理的に大きく異なる。


 今一度、組織のリマインド機能を見直すor構築するのも良いかもしれない。