ただ(無料)より高いものはない、現代は無料ばかり
昔の人はいいことを言うもので、無料でサービスを受ける程恐ろしいものはないという諺です。
この世に天使なんていないのだから、誰も無償であなた方を助けてくれないのです。
無料と聞くと、インターネット、スマホアプリ、試供品、無料体験などを思いつくでしょう。
開発に多大なお金をかけたり、血のにじむ苦労をかける商品もあるのに、なぜ無料でサービスが提供されるのか、考えてみるとちょっと怖くなりませんか?
答えは簡単、ホスト側にとっても無料で提供しても十分な利益回収が可能だからです。
例えば、化粧品の試供品を申し込む人は化粧品に興味があるわけで、ホスト側としては確実に商品に興味がある方の名前、住所、電話番号などの情報を得ることができるわけです。
スマートフォン無料ゲームで言えば、無料会員を撒き餌に有料会員をおびき寄せ、有料会員が優位になるようにして課金の利点を提供するのです。
無料で提供しつつ個人情報が回収されているケースもあります。
また、amazon prime(アマゾンプライム)というサービスをご存知でしょうか。
年間¥3900(月額プラン¥400/月)で、配送無料・登録映画無料・楽曲聞き放題(DLも可)・電子書籍無料etc...
非常にバラエティに富んだ商品をたった月額¥400で受け取ることができます。
これって常識で考えておかしいと思いませんか?
「便利な世の中になったなぁ」「たった400円で嬉しい」と安直に飛びついてはいないでしょうか。
コンテンツの作者達が買い叩かれているのは当然ですが、このサービス料金で会員数を増やすことがamazonの狙いです。
一度この便利なサービス漬けにされたユーザーの中では、この商品無しでは生きられなくなる方で溢れるでしょうし、通常のDVDレンタル等の料金が馬鹿らしくなってしまうでしょう。
近年話題の、Googleスマートスピーカー。
「O.K. Google」の一言が印象的で、ご存知の方も多いでしょう。
こちらの商品によって、何が恐ろしいかというと、アドレスなどの個人情報に加えて、声紋という生体情報をホストの手に渡してしまうことです。
そのうち、指紋・眼の光彩などを商品に組み込んでくることでしょう。
生体情報を利用することで、人間の本音と建前の使い分け・感情による商品の嗜好(ex.イライラしてるとポテチを買う)がホスト側に判別されますし、より効果的なネット広告で狙い撃ちすることも可能になります。
これからの社会で、企業が躍起になって奪い合うのは顧客の個人情報です。
それを一番回収しやすいのは、無料・便利・楽しいという現代版三種の神器です。
タダ、というと時代にそぐわないかもしれないので、「(常識で考えて異様に)安い価格は疑ってかかること」という当たり前の常識を皆さんに再確認していただきたいものです。
フレンチディナーが¥1000で食べられると聞いた時に、どんな食材を使っているの?本物のフレンチじゃないでしょう?と疑うことと思います。
無形のサービスコンテンツでもこの警戒心を忘れないでください。