あいたくて
昨晩
長らく続いた頭痛も扁桃炎も治まり
ようやく完治か、と思った矢先…
夜が深まるにつれ
咳だけが酷くなり
薬を飲んでも止まらず
肺炎みたいな感じになってしまい
夜中はほぼ眠れず…
今朝からあまり声が出ない
でもまぁ
太陽が昇ってくれば
状態は良くなっていくはず
たとえ、仮に、それが病気であれ
身体に現れるその現象と戦うことはなく
すべて自然なこと、いま必要なこと
頭の理解ではなく心でそのまんま受け入れる
ただそれだけのこと
追伸: 余談
昨日、最終巻を読み終えました
『東京ヒゴロ』
ほんとに素晴らしかった…
静かな白黒の世界の中に
世知辛い世と平凡と苦と
熱く激しい仕事人生と人間模様
静けさと余白、画の迫力
松本大洋さんの独特で圧倒的な個性と世界観
随所に滲み出てていた…
11.4
「喜びとは苦悩の大木に実る果実である」
あの『レ・ミゼラブル』の著者ヴィクトル・ユーゴーの言葉が引用されたタイミングも秀逸
ロマンと信念、厳しい挑戦
を辞めなかったからこその
果てしない苦しみ
その中から生まれたであろう台詞に
心底痺れる…
職種や環境や立場が違えど
何かに真剣に向き合い
情熱を注いでいる人間にとっては
共通し共感するものが溢れている
〝 創造をする苦難の中に…
その道程にこそ、喜びがあったのだと ″
余談で、
松本大洋さんのお母さまが
あの詩人の工藤直子さんだったという事実
遅ればせながら、数年前に知りました
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「 あ い た く て 」
工藤直子
だれかに あいたくて
なにかに あいたくて
生まれてきたーー
そんな気がするのだけれど
それが だれなのか なになのか
あえるのは いつなのかーー
おつかいの とちゅうで
迷ってしまった子どもみたい
とほうに くれている
それでも 手のなかに
みえないことづけを
にぎりしめているような気がするから
それを手わたさなくちゃ
だから
あいたくて
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みえないことづけ