『捨て童子 松平忠輝』
今日から新学期!
息子は昨晩、「小学校最後の夏休みが終わって
しまった」と過ぎ行く夏の終わりを惜しんでいました。
そして一晩明けると、意気揚々と登校。
さて全国の社会人男女約400名を対象とする
「学生の宿題に関するアンケート」で、
夏休みの宿題で1番苦戦したものを尋ねたところ、
「読書感想文」(40.6%)、「自由研究」(27.6%)
が上位を占めたそうです。
苦手な子にとっては、非常に悩まされる宿題の
ひとつが読書感想文。
苦手だと言う子は、「何を書いたらいいかわからない」
「書き始めが分からない」という子がほとんどだと
思います。
感想文は「その本を読んで自分はどう思ったか」という
、自分の思いのたけを書き連ねるだけなのですが、
感想を言語化することは意外に難しいもの。
我が家では小学低学年の頃に息子へアドバイスした
ことが、”感想文の書き始めは「つかみ」から入る”
ということ。
つかみとは、自分がその本を読もうと思ったきっかけ
、その本を選んだ理由。「○○に興味があったから」
「主人公が自分と同年代だから」などです。
書くことに慣れてきた高学年からは、書き始めに
「この場面」と自分が思うシーンを入れることで、
気持ちを文章に表すことができていったようです。
毎夏、歴史小説を読書感想文の題材にしてきた息子。
今夏選んだのは、『捨て童子 松平忠輝』(隆慶一郎著)。
”家康に「鬼っ子」として疎まれて育った捨て童子。
長じてからは、武芸に秀で、語学、医術にも通じた
大名に。
しかし、その才を秀忠に嫌われ、改易されてしまう。
それでいて、蟄居しながらも長寿を全うする。
破天荒な生き方に憧れを抱きつつも、そこはかとない
哀しみを感じずにはいられない異能の人物”
かくして出来上がった感想文は、父の厳しいチェック
にも見事一発ОKでした!!
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(あらすじ)
徳川家康に「鬼っ子」と恐れられ養子に出された、
六男忠輝は自由奔放な思考、特異な才能の
持ち主だった。
兄である二代目将軍・秀忠に忠誠を誓う忠輝で
あったが、秀忠はその才能を恐れ、忠輝暗殺を
命じる。
やがて家康は忠輝に勘当を言い渡す。
家康が忠輝を勘当にした真の理由は何だった
のか……。
波乱万丈の生涯を遂げた忠輝を主人公に、型破り
な男たちの夢とロマンを描く。
隆慶一郎氏最後の長編であり、巨大な権力に
対する個人、閉塞感あふれる江戸期(あるいは
現代日本)への反発、自由に生きる人々の夢を
、この松平忠輝に託して、壮絶な物語を組み
上げた、非常に素晴らしい作品。