『姿を現す失われた文明』
「謎の古代文明の遺跡を中米で
複数発見、マヤとは別」
とても衝撃的なニュースに驚きです。
”ホンジュラスの密林へ分け入った
探検隊が、失われた文明の遺跡を
発見したという驚くべき報告を
携えて戻ってきた。
この地域には昔から「猿神王国」
あるいは「シウダー・ブランカ(
白い街)」という古代文明にまつわる
伝説が存在し、その遺跡がどこかに
眠っているといわれてきた。
この近くで有名な古代文明といえば
マヤ文明だが、今回新たに見つかった
文明についてはほとんど研究がなされて
いない。今まで存在が全く知られて
いなかったため、名前すら持たない。
ピラミッドの足元で見つかった52体の
石の彫像は、地中から頭を出した状態で
、捧げ物として用いられていたのでは
ないかとフィッシャー氏(コロラド州立大学
の考古学者)は考えている。
その中には、メタテと呼ばれる儀式用の
台座石や、蛇、コンドル、動物の形に精密
な彫刻を施した箱などがあった。
中でも最も奇妙だった出土品は、一部が
人間で一部がジャガーの姿をした生き物
の頭部の彫り物である。
フィッシャー氏は、シャーマン(宗教的指導
者)が霊的変身を遂げた姿を表しているの
ではないかという。
あるいは、メソアメリカで先コロンブス期に
行われていた儀式的なボールゲームに
関係するものとも考えられる。
「彫り物はヘルメットを被っているように
見えます」とフィッシャー氏。調査チームの
メンバーで、ホンジュラス国立人類学歴史
学研究所の主任考古学者オスカー・ニール
・クルズ氏は、これらの遺物が西暦1000~
1400年頃のものだろうと推測した。”
かつて中米地域(メソアメリカ地域)の古代
文明は、北は現在のメキシコ北部から南は
ホンジュラス、エルサルバドル辺りまでに
渡って花開いたといわれています。
その中で最も古い文明は紀元前2000年以上
前に出現したオルメカ。
その後、マヤ、テオティワカン、アステカなどの
文明が出現しますが、マヤとアステカは16世紀
に侵入したスペインによって事実上滅亡させられ
ました。
マヤ文明は現在のグアテマラからメキシコ
のユカタン半島にかけての広大の地域で
栄えた都市国家。
その起源は紀元前1500年以上前にまで
さかのぼるといわれ、マヤはグァテマラの
高地からカリブ海側の低地ジャングル地帯
にかけて多くの都市国家を築きました。
今回の発見は、マヤとは別の文明がこの
地に存在したという大変重要な意味を持つ
ものであり、歴史的遺産「失われた文明」
が姿を現すのではないかと期待されます。
参照:http://nationalgeographic.jp/nng/article/20150304/437917/