『流行に敏感な若者は毎日27人の奴隷を雇う』
「流行に敏感な若者は、毎日27人の
奴隷を雇っている」
かなりショッキングなタイトルですが、
記事を読むと、問題の現状と背景が
よくわかります。
”流行に敏感でインディー系の音楽など
のサブカルチャーを好む、いわゆる
「ヒップスター」と呼ばれる人たちは、
一般的に社会問題の解決に前向きな人
たちだと考えられている。
しかし例えば彼らのコーヒーを飲むと
いった習慣が、知らず知らずのうちに
違法な「奴隷労働」を支えていることが
あるという。”
http://www.huffingtonpost.jp/2015/05/06/hipster-employs-27-slaves-each-day_n_7221832.html
「現代の奴隷問題」に対する意識を
高めるための活動をする団体「メイド・
イン・ア・フリーワールド(MIAFW)」
https://madeinafreeworld.com/
MIAFWはヒップスターたちが好んで買う
品物、たとえば洋服に使われるコットン、
コーヒー豆、携帯電話に使われるレアメ
タルのタンタルなどを調べました。
その結果、平均的なヒップスターが、消費
を通じて毎日約27人の奴隷を雇っている
ことになるのを算出。
消費の仕方は人によって異なるため、
もちろんこれは厳密な数字ではない、と
MIAFWはいいます。
しかし、この調査は賢く消費しようと意識して
いる人たちでさえ、時に倫理に反するような
ビジネスを支えている可能性があることを
浮き彫りにしています。”
CSRアジアなどの団体は、”従来型の監査
では目の届かない企業のサプライチェーン
深部で、現代版奴隷制と言われるさまざまな
人権侵害が横行している”と指摘。
http://csr-asia.jp/
「最大の問題の一つは、多くの人権侵害が
査察官や監察官がほとんど足を運ぶことが
ないサプライチェーンの深部で起こっている
点にある。
一企業のコントロールが及ばない農業、漁業
、鉱業や他の第一次産業のサプライチェーン
である。
社会的に疎外された弱者に対する人権侵害
には児童労働、強制労働、奴隷労働等が
含まれ、現代の奴隷制といわれる所以で
ある。」
このように企業は意図せずとも、自社のサプ
ライチェーンを通して間接的に人権侵害に
関わっていることがしばしばあります。
グローバル化が進展する中、欧米の消費者
はこうした問題に敏感であり、対応を怠れば
企業の評判とブランドを揺るがしかねず、
法的リスクも高まる中、企業が直面する深刻
な問題です。
MIAFWは、企業が倫理的に問題のない
サプライヤーから製品を調達するための
情報を提供する「FRDM」というソフトウェア
を開発。
https://madeinafreeworld.com/business
このソフトを使って、企業は自社のサプライ
チェーンから奴隷労働を排除したり、企業間
取引の実態について学んだり、虐待が
行われているリスクが高い地域を特定したり
することが可能になるといいます。
下田屋毅氏によれば、企業の取り組みを後押し
する国際的な動きもあるそうです。
ありませんが、業界内や異業種間の透明性を
高め、多種多様なステークホルダーと協働
していく必要がありますね。
参考:
「日弁連」人権デュー・ディリジェンスのためのガイダンス(手引)
http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/opinion/year/2015/150107_2.html
尚、奴隷制度の歴史について、こちらで詳しく
書かれています。
↓
黒人奴隷クンタの20年間
http://kunta.nomaki.jp/