『プロセスは人間を作る』
”結果とプロセスは優劣つけられるものではない。
結果が大事というのはこの世界でこれなくしてはいけない、野球を続けるのに必要だから。
プロセスが必要なのは野球選手としてではなく、人間を作る上で必要と思う”
(写真元:朝日新聞)
米国のメジャーリーグで多年に渡り、持続的な活躍を
し続けている「イチロー選手」。
今季移籍したフロリダ・マーリンズで、今月3日、
メジャー通算2878安打目をマークし、歴代単独40位に浮上しました。
日米通算のヒット数としては4156本に到達。
歴代2位で通算4189安打を放ったタイ・カッブと、歴代1位ピート・ローズ
の4256安打の背中がいよいよ見えてきました。
1973年10月22日生まれのイチロー選手は現在41歳。
2001年シアトル・マリナーズに入団。日本を代表するバッターであると
いうことは米国でも一応知られていました。
シーズンが始まると、コンスタントに安打を重ねて、初年度が終わると
692打数242安打で、打率3割5分(第一位)という驚異的な成績。
2004年のシーズンでは262本の安打で、1920年にジョージ・シスラーが
打ちたてた257本を84年ぶりに記録更新。
さらに凄いのは、2001年から2010年まで、200安打連続10年という
偉業を達成したこと。これは116年ぶりの記録更新でした。
イチロー選手の凄さは打つだけでなく、守る・走ることにもあります。
あるチームメートは、
「イチロー選手は行かない勇気を持っている。
行く勇気しか持っていないランナーというのは、
意外と盗塁のアウトも多いし、けん制のアウトも多い。
行かない勇気を持っているランナーは、
常にタイミングを合わせておきながら行かない。
逆に行かれたら、もう刺せるタイミングではない。
いいランナーは共通してそういうものを持っている」
と高く評価しています。
その高い守備力を全米に轟かせたのは、渡米初年の
2001年4月11日アスレチック戦。
ライトの深いところで守備についていた時、その前にボールが飛んできました。走りながら前進し、3塁に向かって走っている
ランナーを見たイチロー選手。
(写真元:朝日新聞)
そのまま素早く投げたボールは、地上1メートルの高さを維持したまま、
ストレートで3塁手のグラブに入り、ランナーはアウト。
「イチローのレーザービーム」と後に呼ばれる、この名プレーはそれだけでも米国メジャーリーグの球史に残るだろうと言われています。
走攻守の三拍子が非常に高いレベルにあるイチロー選手。
しかし、それは決して偶然の賜物ではなく、その裏には地道な練習の
繰り返しがあります。
”負けには理由がありますからね。
たまたま勝つことはあっても、たまたま負けることはない”
勝ちを目指すはずが、プロセスの準備不足や多少の甘さがあった時に、
何かしら結果が出てしまうことがあります。
そこでいい気になり、そのまま慢心してしまうと、後で思わぬ落とし穴にはまってしまうことが起こります。
”本当の力が備わっていないと思われる状況で、
何かを成し遂げたときの気持ちと、しっかり力を蓄えて
結果を出したときの気持ちは違う”
(参考:イチロー語録から学ぶ、結果とプロセスどちらが大事か?)結果に驕ることなく、足らなかったプロセス、甘かったプロセスを
見直し、次に向けて気を引き締めて練習を繰り返すイチロー選手
繰り返すイチロー選手。ビジネスでも、教育でも大いに参考となる名選手。
(写真元:朝日新聞)