『人間が人間であるために』
2015.09.12 05:38
”多くの人は自分が生きてる世界の価値基準
を俗世的なものに固定しすぎているんですね。
一時間の倍は二時間であるとか、一千万より
一億のほうが多いとか、そういう価値基準に
縛られすぎて、この世の中をおもしろくなく
してるんですよ。
せっかくこの世に生まれてきたからには、
「私の真実」というのをたくさん生きなければ
損じゃないですか。
ぼくらが生まれてきた価値というのは、そこに
あると思うんです。”
(河合隼雄)
現代の様相を表す言葉の一つ、「デジタル・ディバイド」。
「デジタル・ディバイド」とは情報格差とも呼ばれ、情報
通信機器の購入費用や使いこなすスキル、通信インフ
ラの有無などにより、得られる収入や情報量の格差、
利用できるサービスの格差などを指しています。
新しい通信インフラが登場する毎に、人間関係や
コミュニティが多様化され、一方で社会に分断と断絶
を生み出していることも事実。
携帯、スマホ、Webアクセスの無料メールのアドレスを
用い、コミュニケーションする相手を変える現代社会。
ツールと人間関係を多様に使い分けている現代人。
そしてその向こうには、それらにアクセスできる条件が
無いため、特定のコミュニティに参加することができない
人々がいることもわかります。
情報通信機器を持つものと持たざる者に対する
格差の拡がり。