『心を整える場所』
2015.10.27 23:05
日本において変わらずに受け継がれてきた伝統。
神々への信仰、皇室の伝統、などはその象徴的
なものです。
科学者として、合理的にものを考えますから、
お参りをすることで、何かご利益があるなどと
考えているわけでもない。
神社にお参りするということは、つまり、「心を
整える」ことだと、私は考えています。
ふだんの生活の中で、忙しさに紛れて、忘れて
しまっていること。原点のようなもの。
そのことで、バラバラになっていた心が、ぎゅっと
おにぎりを結ぶように再び一つになる。
そんなイメージなのです。
もちろん、神さまを信じていて、参拝される方が
いらっしゃれば、それはそれで素晴らしい。
私のように、心を整えるために参拝する。
そんな方も、現代にはひょっとしたら、いらっしゃる
のではないかと思います。
神社は、その建物も、境内の自然も、長年
受け継がれてきたかけがえのない文化だと
言えるでしょう。
これからも末永く受け継いでいくためにも、
どんな形であれ、時折訪れてお参りすることは、
意義のあることだと考えるのです。”
(茂木健一郎の I love 脳 より)
私たち日本人は古来より自然を愛し、自然と共に
繁栄してきた民族。
ヤオヨロズの神々がいらっしゃる中、樹木や山など
自然そのものを神様とする神社が全国に数多く
存在します。
近代化が進み、年々自然が破壊されてきた中、
特に都心では公園か鎮守の森がかろうじて自然
を残しているという状態になりました。
自然の荒廃は、人の心の荒廃につながるものだ
と思います。
雑然とした街の光景や人の喧騒の間を抜けて、
身近な場所にある神社に足を運び、心を静かに
整える。
神社は私にとっても大切な場所です。