『智慧の時代に向けて』
2015.11.30 22:51
”人々は平和を欲しているが、テロリストは
近視眼的であり、それ故に彼らは自爆テロ
を行う。
我々は、祈るだけではこの問題は解決でき
ない。”
仏パリで発生した同時多発テロの問題に
対して、ダライ・ラマ法王が非常に現実的な
コメントを行ったことが関心を集めています。
我々は、人間性と協調心を育て上げるために
システマチックなアプローチを取る必要がある。
今からこれらを始めるならば今世紀は前の世紀
とは異なるものとなるだろう。
それを始めるかどうかは、全ての人々、一人
一人の考え方にかかっている。
それを成すためには、神や政府に頼るのでは
なく家族や社会のなかから平和のために働く
ことを行うべきである。”
量子物理学と仏教はともに、因果関係の本質
や物体の本質、空の本質や相互関連の重要
性について問題を提起してきました。
ダライ・ラマ14世は、科学と宗教に対して非常
に調和の取れた考え方、批判的思考(クリティ
カル・シンキング)を持つという智慧の深さが
あります。
”科学の経験的なデータそのものが問題なの
ではありません。
問題なのは、こうしたデータだけが総合的な
世界観を構築するための正当な根拠だという
主張であり、科学的データのみが世界の諸問
題に応えるための適切な手段だという意見な
のです。
人間存在や現実というものは、現代の科学で
はとても語り尽くせるようなものではないの
です。”
情報・知識労働者の時代を超え、これから
到来する智慧の時代に向けて、ダライ・ラマ
法王の思考から多くの参考が得られること
でしょう。