『自然で素朴で理屈っぽくない』
2016.02.22 23:30
「もっと子どもたちの能力を信じて、その力を引き出す
努力を日本が内部需要の拡大のためにやれば、
この国は大した国になると信じてます。」
独立時、この言葉を励みにしました。
そして現在、「サス学」を通して子どもたちの能力を
引き出すことに取り組めています。
「トトロのふるさと基金」が、「トトロの森37号地」として
八国山(埼玉県所沢市)の山林1856平方メートルを
取得したと発表。
八国山は、宮崎駿監督のアニメ映画「となりのトトロ」に
出てくる「七国山」のモデルとされています。
「トトロの森」の総面積は69,302平方メートルになった
私は前職時代、日本国内の森林生態系保全を
推進する社会貢献活動の一貫で、同基金を
支援していました。
そのつながりから、2008年「トトロのふるさと財団」
記念シンポが開かれた際、宮崎駿監督と一緒に
登壇させていただくという、大変ありがたい機会を
いただきました。
懇親会の場で横に座り、いろいろなことをお話
できた至福の時間の中で感じられた監督の姿。
かつて黒澤明監督は「もののけ姫の推薦文」に、
こう書いています。
誰でも通る、誰でも感じる、人生の社会での様々
な喜怒哀楽。
これを、いかに普遍的に表現するかということの
ために、深く深く掘り下げていくことを徹底されて
きた世界の巨匠。
至福の時間の中で聞かせていただいた、心に残る
言葉。
”この国に立ち込めている不安や将来に対する
悲観的な考え方は、実は子どもたちには全く
関係ないことなのです。
つまり、この国が一番やらないといけないことは、
内部需要を拡大するための橋を造ったり、道路を
造ったりすることではなく、この子どもたちのため
の環境を整えること。
常識的な教育論や日本の政府が言っているよう
なくだらないようなことではなくて、ナショナリズム
からも解放されて、
もっと子どもたちの能力を信じて、
その力を引き出す努力を日本が内部需要の
拡大のためにやれば、この国は大した国になる
と信じてます。”
大いに尊敬すべき愛すべき頑固な名職人の姿
を感じました。