『感謝とともに記憶される土地』
2016.06.19 10:27
”太陽の照らすもと、野生であればすべて美しい”
(ジョン・ミューア)
オバマ米大統領がヨセミテ国立公園を訪問し、米国の自然遺産を称賛したとの報。
(Obama on Threats to Nature, Power of National Parks)
これは米国の国立公園制度の創設から、今年8月25日で100周年になるのに
合わせたもの。現職米大統領のヨセミテ訪問は1962年のケネディ元大統領以来。
オバマ大統領は同園で最も落差のあるヨセミテ滝の絶景を背景に演説。
「土地と文化、歴史を保全するためにわれわれがやらねばならないことは
まだまだある。われわれはまだ成し遂げていない。
100周年に向けて、十分なサービスを受けていないコミュニティの人々を
含めたすべての米国人に自分の公園を見つけてほしい。
そうすれば誰もがこうした素晴らしい体験をすることができる。」
私はかつて、1998~2000年の頃北米各地を旅し、アラスカの各地域やカリフォルニア、
ニューメキシコに遺されている先住民の方たちの縁の土地を巡り、原生の素晴らしい
自然が広がる場所を訪れました。
ルーズベルトはミューアの情熱に心を動かされ、今に繋がる国立公園の理念を
確立させていきました。
その後1964年、原生自然地域を保護する目的で成立した米国の「原生自然保護法」。
「後世の人々に軽蔑でなく、感謝とともに記憶されたければ、人間が手をつけた後
の世界だけでなく、原初のままの世界を垣間見る余地を残しておかねばならない」
ジョンソン大統領は法案に署名した後、そう述べたといいます。
「想像力さえあれば無限の力を発揮できる」といったジョン・ミューアの言葉に
強く励まされます。
米国・国立公園制度の生誕100周年を記念したドキュメンタリー映画「アメリカ・ワイルド」