台北探索館。台北の歴史や特色がまとめて学べる資料館!
2022年の9月のこと。とある平日が休みになった。
そこで思いついていってみたのが台北市政府庁舎併設の資料館「台北探索館」だ。
以前から名前と場所は知ってたのだけど、見学するのは初めて。
入口は台北101ビルの北側、市府路を背に、台北市政府庁舎のロビーに入って右手。
資料館は4階までのフロアの一部で、ほかの部署とは独立している。
館内は、1階の入口は受付とインタラクティブな壁画があるホール「臺北印象廳」、2階は特別展の展示室、3階は戦後くらいから現在の台北を紹介する「城市探索廳」、4階は主に清代末から戦前くらいまでの歴史的な流れを展示している「時空對話廳」と360℃円形シアター「發現劇場」といった構成になっていた。
そしてすごいことに、入場料は無料である。
上から降りてくるのがいいだろうと、まずはエレベーターで4階へ。
ちょうどシアターの上映開始時間だったのでシアターに入る。
幼稚園の子供たちが先生に連れられて団体で座っているほかは、観光客の姿無し。
シアターは円形で、客席の正面が一応映像の正面になるが、上映中は客席を囲む360度の壁すべてがスクリーンになるということで、どこに座っても楽しめるらしい。
で、それほど期待もせず見たのだが、このシアターがすごかった!!
上映中の撮影は禁止なので写真はないけど(気になる方は公式サイトを見てみてね!)、
映像はアニメとCG中心で、席がスクリーンに沿って回ったり、一部壁が開いたり、その中に模型が入ってたり、すっごい凝ってた!
あまりに迫力の映像体験だったので、お昼までに3本も映像を見てしまったくらいだ。
「城市身世 The Occurrence of Taipei」という作品は、台北の都市の成り立ちを。
太古の海の世界から清の時代、日本統治時代、現代へと画面が変わり、座席も回転する。最後の締めは花火の映像で、迫力満点&ビューティフル!
ぜひ押さえたい基本の1本、といった感じで素晴らしかった。
「台北好時光 Moments in Taipei」は写真館を中心にしたドラマ仕立ての100年史。これは座席の回転はなかった気がする。
「精彩夜台北 Yeah! Taipei」は台北各地の夜景の映像が次々に登場する。もう、大画面で見る夜景がただただ綺麗。
どの映像も15分から20分弱くらいで、中国語と英語の字幕付き。
もしタイミングが合えば、「城市身世」はぜひ見たほうがいいと思う。超おすすめ!
上映スケジュールは公式サイトで案内してるよ!
4階の展示室は主に古代から清代末期にかけての台北の紹介で、資料が豊富でとても勉強になった。
こちらは台湾が清から日本に割譲されたあと、一瞬だけ存在した「台湾民主国」の旗と、その時代背景と時代の変化の過程を紹介する展示。
清代のころの台北城の城郭の模型。
現在現存するのはこの北門(承恩門)だけ。城郭は日本統治時代に取り壊された。
蒸気機関車の模型。台北には清朝統治時代の末期に鉄道が敷かれていた。
模型の背後に城壁があるのでそのころの再現だろう。
この鉄道は日本の台湾総督府が接収し、現在の台湾鉄道につながっていく。
面白かったのは、フロアの中央に古地図が聳え立っていて、その足元がガラス張りになっていて歩けるようになってたところ。
ガラスには地図の当時の建物のイラスト地図が描かれていて、ガラスの下は現代の台北のビルが並ぶ街並みが再現してあって、両者を重ねてみながら、時代の移り変わりが体感できる仕組みになっていた。
あと、勉強になったのが、迪化街でよく見かけるレンガ造りの商家の建物の構造解説模型。
京都の町屋のように間口の狭い鰻の寝床の建物に、店舗、工場、主人の居住区と使用人の居住区、倉庫などがどのように配置されていたのかがよくわかる。
これを見て、だいたいどんなものか分かってから迪化街を歩けば、きっと今まで以上に興味深く散策が楽しめると思う。
3階は戦後から現在の台北の街と文化を紹介するフロアで、インタラクティブ展示が沢山あると聞いていて期待していた。
実際、写真映えするデザインの素敵な展示コーナーも多かったけど、メンテ中のコンテンツが多くて残念だった。(いまはもう修理終わってるのかな?)
2階の特別展はさらっと見て、この日の見学は終了。
一部メンテ中だったのは残念だったけど、無料でこのクオリティはすごいわ。
特に、シアターは超おすすめ! 100元くらい入場料とってもいいんじゃないかしら。
観光客の方にも、もし旅行の時間に余裕があるとか、雨が降っちゃって行くとこなくて困った、なんて時には、おすすめの無料スポットですよ!
臺北探索館
住所:台北市市府路一號 (市政府ビル西大門)
時間:09:00~17:00、水曜休館
料金:無料