インド・コルカタ巡礼の旅⑥
旅の終盤に、スケジュールにはなかった場所に連れて行ってもらいました。
通称「コルカタ植物園」、正式名称は「アチャーヤ・ジャガディッシュ・チャンドラ・ボース植物園(Acharya Jagadish Chandra Bose Indian Botanic Garden )」といいます。
チャンドラ・ボースと聞いて、
あのインドの独立運動家の!?
軍人の!?
映画「RRR」のエンディングでも名前の出てた!?
と一瞬驚きましたが、そちらは、スバス・チャンドラ・ボースでした…ジャガディッシュ・チャンドラ・ボース氏は、スバスさんより少しだけ上の世代の物理学者だそうです。
この植物園で有名なのは、世界一大きなバニヤンの樹(バニヤン・ツリー=ベンガル菩提樹)です!
巡礼の前に、マハーラージから、チャーンドーギヤ・ウパニシャド 6章12節について教えて頂きました。
父ウッダーラカ・アールニが、息子シュヴェータケートゥに真理を説く際に、バニヤン・ツリーの例が出てきます。その解説は以下のようなものです。
「バニヤン・ツリーの種は、イチジクの種のように小さく、その種を割ると何も見えない。しかし中には、とてもとても精妙なものが入っている。それは目には見えないが絶対に存在している。
つまり、大きなバニヤン・ツリーの源は、潜在能力という形で、この種の中に宿っているのだ。その証拠に、その種を土に植えると芽が出て、木になる。それが証明である。
議論しても小さな種は見えないが、芽が出て大木になることで実証できるのだ。」
「宇宙もそれと同じで、アートマン(真我)は精妙なものより、更に精妙である。見ることができないが、そのアートマンから偉大な宇宙が現れている。
源はアートマンであり、それが真理である。
バニヤン・ツリーの種のように、見えないほど小さく繊細な『本質のすべて』が我々の中に存在しているのだ。」
さて、そんなバニヤン・ツリーですが、この植物園にあるのが…
大きな森に見えますが、これは1粒の種から伸びた1本のバニヤン・ツリーです!
結構遠くから撮ったのですが、入りきらなかった💦
特別に中に入れて頂きました。
もう、1番最初の幹は朽ちてしまっているのですが、伸びた枝がそこから更に枝葉を増やしているそうです。この写真の幹のように見えるのは、根だと説明を受けてびっくり。
おおもとはなくなってしまっても遺伝子は引き継がれて続いている・・・ものすごく象徴的ですね。
人が乗っても大丈夫!と言われた蓮の葉も見ることが出来ました。
この日は体調が悪かったんですが、大きな大きなバニヤン・ツリーを見上げていたら少し元気になりました!
そんな心身の変化も含めて思い出深い場所になりました。