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孫子の兵法を利用して、繁盛する不動産店舗にする

2018.09.23 01:37

 とある不動産会社さんの社長さんと打ち合わせをしていたことである。


 彼の会社はとあるターミナル駅の1店舗しかない会社だった。しかしながら、毎年売上を伸ばし続け、管理戸数を順調に伸ばしている。


その秘訣を聞くと、彼はこう言った。


「とにかく他社、ライバル企業を徹底的に研究しています。比率としてそちらにかなりの時間を費やしています」


 実際のところ、不動産業界は、この他社のリサーチがとても弱い。

 他社やライバル会社を徹底的に研究することは、広告出稿の時間を減らしてでもやるべき仕事だと思う。


 孫子の兵法という、現在も読み継がれている名著のなかで、孫子はこんな言葉を残している。

「彼(敵)を知り、己を知れば百戦危うべからず」

「戦わずして勝つ」


 実際のところ、不動産取引では、同業者との協力が必要不可欠であるが、それとマーケティングとして、他社を研究することは、違う。協力できるべきところは、協力し、違いを見い出し戦うところは戦うことでその企業独自の強みが打ち出せる。

 また「戦わず」というのは、リソースを最適に配分をしているかどうかというところだ。持久戦、ゲリラ戦だと、こちら側のリソースが無くなってしまう。そうなる前にどれだけ戦略を練り準備を怠らず、勝ちにいっているかが勝負になる。


 では、具体的にどのような施策を打てば良いのだろうか。


1.自分自身の店舗のライバル企業はどこなのか?

  隣駅までがライバルなのか、業種業態がどのような会社なのか、また規模としてどれだけの規模の企業がライバルなのか。

 エリア、業態、規模の三点からライバル企業をベンチマークする。


2.ライバル企業をリサーチする。

 ライバル企業は、何名でその事業を行なっているのか?平均年齢は何歳ぐらいなのか。また離職率は高いのか、低いのか。

 また管理戸数は何戸あり、またどのエリアにあるのか。管理サービスはどのようなサービスを行なっているのか。ホームページ、またポータルサイトの出稿数は?そして掲載内容は?また広告費はいかほど費やしているのか、人件費はどれほどかかっているのか。想定でも良いので、割り出してみる。


3.自身の店舗のリソースと比較してみる。

 自分自身の店舗の強み、弱みを見て、他社と比べる。自分自身の強みはなんだろうか。そして他社の弱点はなんだろうかと考えることで、打ち手を見出していく。


 以上のような手順でライバル企業を調査する。


 これは簡単なマーケティング手法だ。リサーチ、ターゲティング、またswot分析を使っているだけなのだが、不動産店舗でこれを行うと、驚くほど成果がでる。


 但しネックもある。まず、このようにリサーチをする時間を確保すること、そして、継続的に戦略を実行していかないと、成果は出ない。


 骨の折れる作業かもしれないが、是非一度試してみてほしい。