我儘なフローリスト
大阪北摂のフラワーサロンdans la marge(ドンラマージュ)では、少人数サロン形式でフラワーアレンジレッスンやワークショップを開催しています。
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道端に咲く彼岸花が満開の季節になりました。数週間前までは特に目立つ事もなかったのに、本当に暦を知っているかのように、スクッと伸びてきて一斉に咲く。毎年繰り返されるその姿を見るとちょっとした感動を覚えるようになりました。
幼い頃は、彼岸花の毒性をきちんと理解しておらず、彼岸花の傍を通る時には息を止めて突っ走ったりしていた記憶があります。
そんな事を思い出すとその頃の景色を思い出して懐かしい気分になります。
と、前置きが長くなりました。
レッスンの時に大切にしている事がいくつかある中で、花選びは重要なポイントです。
花の状態が良いものを選ぶ事は勿論、花合わせや色合わせ、また季節の花材である事、その時のシチュエーションや作るものに適したものかどうか、、等、色んな事を考えて選ぶのですが、あと一つ気になるのは 花の保ちです。
どうしても花材によって、もともとそれ程保ちが良くないものもあるし、飾る場所の環境に寄って保ちの状態に影響もあります。
折角なら長く楽しんで頂きたい気持ちと、長く楽しむ事が難しくても その美しさを楽しんで頂きたい季節の花材というのもあるので、
そこのところは自分の中で鬩ぎ合いしながら選んでいたりするのです。
その点、今のシーズン出回る秋色紫陽花は、色味も深みがあって魅力的なものが多いにもかかわらず、保ちも抜群。
そういう意味では、優秀花材。
レッスンで使うには 安心して使いやすい花材。
この秋始めに買った花材もゆうに三週間以上楽しめた。
本当ならここで、喜びの感嘆符が付いてもいい筈なのに、、
毎日水替えしながら、最後の方は逆に 少々 妙な気分になったりして、、。
姿形が変わる事で、「生(命)」を感じれる、、という部分もあるのではないかと、、。
そう思うと命短い花もその期間 精一杯 楽しみたいし、花を終えてゆく姿にも愛おしさに似たものを感じるのです。
それは自分がある程度 歳を重ねたせいもあるのかもしれないのだけれど。。
10年前は、ドライフラワーには全く興味がなかったけれど、
生花から次第に変わりいく様を見ていると、その花のストーリーを見ているよう。
8月に使ったレッスンの残り花 ニゲラの実がドライになりました。
置いていても、動かしても種を沢山落とすので 掃除が余儀なくされるけれど、
種の保存の為に本当なら種を飛ばしているのか、、と思うと 何だか 植物の力 生命の強さみたいなものを感じて愛おしくなった。
たとえ花の期間が短くとも、長くとも。
種を飛ばして散らかしても(笑)
その生(ストーリー)を感じれる瞬間も 案外いい。
今日のブログは我儘なフローリストの独り言。(お付き合い頂き、有難うございます)