「幸せになってほしいとは思わない」
「美春には、幸せになってほしいとは思わない」
そう言われた。高校の同級生に。
この言葉を聞いて、笑い、安心した。
これまでは、関わった多くの人に「美春には幸せになってほしい」といった優しく温かい言葉をもらっていた。
当然、嫌な気分になんてなるわけもなく、素直にそのまま受け取っていた。
ただ不思議と言われる機会が多いのもあって、時折、小さな違和感が生まれていたのも事実。
言われ、少し時間が経つと、「なってほしい、か」「あれ。わたし今、幸せじゃないのかな」「幸せってなんだろう」なんて、深みにはまったりして。
馬鹿である日と哲学者である日の落差が激しいわたしには、よくある話だ。
そして同級生に言われた、この「美春には幸せになってほしいとは思わない」に、ひどく安心したのである。
彼女の言葉の前に補足できるのなら、たとえ一般的な幸せを美春が受け取ったとしても美春は満足しないだろうから、というものが入る。
実際、「うちらから見た 'おもしろい' 、'考えられない' 、が、美春にとっての幸せだと思うから、美春には、自由におもしろく、楽しく生きていてほしい」と言われた。
わたしはこの言葉をもらい、いい意味で脱力した。
わたしの人生、始まっていると自覚した瞬間からずっとずっと、幸せなんだと思う。
泣いていても、怒っていても、嘆いていても、それも含めて幸せなんだと思う。
実際、ジェットコースター的な意味として楽しんでいた部分は大いにある。
わたしそのものが遊園地。
ジェットコースターも、上がったり下がったりで楽しかった。
けどもう、乗りすぎてなんか飽きてきた。
次は、ゆったり観覧車でも楽しもうかな。
みたいな。
観覧車のあとのことは、また観覧車に飽きた頃に考えればいいよね。
みたいな。
アンパンマンチョコを食らう、姪二歳
ネットでマニキュアを買った。
六本くらい買って、三本おまけでついてきた。
色味が好みなのに、一本が五百円しないくらいで安かった。
届いた。塗った。
けど、乾きが遅い。
速乾と記載もないし、仕方ない。
十五分待った。それでもベタベタする。
海外製だからかな、仕方ない。
日本がしっかりしすぎてる部分はあるし。
一時間待ってみた。
でもこれで乾かなかったらおかしい。
触ってみた。それでもベタベタする。
あり得ない、一時間も待ったのに。
一時間も待つ人なんていないだろうに。
それなのに全く乾いてくれないなんて、怒った。
レビューなんて普段かいたこともないけど、かきたい衝動に駆られた。
今の勢いで、星⭐︎⭐︎ の低評価をつけてみたい。
それほど、久しぶりにイライラした。
全然乾かなくて、本当に悲しかったんだと思う。
レビューをかくために商品欄をひらいてみた。
一応、隅々まで商品説明を読んでみた。
下にあるハッシュタグ的なところに、小さくジェルってかいてた。
もっと堂々と記載してよ、と思ったけれど、
なんだ、だよね、そりゃあ待てども待てども乾かない。
ただのわたしの確認不足でした。
怒ってごめんね。
でも久しぶりに怒って、新鮮だった。