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美術館での立ち居振る舞いは

2023.11.09 09:18



美術業界も長くなりましたが、SNSで美術館は静かに鑑賞するものだと日本ルールがあるのを今日初めて知りました。でも誰が決めたのでしょう?


海外では〜と言うと「ここは日本だ!」と言われそうですが、少し聞いてください。


私はアートコレクターの末席におりますが、常々日本のアーティストの方々のこと、憂いております。

海外在住の日本人アーティストが日本で個展をする際、かなり日本に違和感を覚えられることにも焦ります。


また、海外では気軽に誰もがアート作品を購入し、日本の作家さんもInstagramにアップするので海外からオファーがよく来るようになりました。ただ、言葉と海外発送の壁があり、上手くはいかないようです。


日本人が海外アーティストに直接連絡して作品が欲しいと問い合わせ…ほぼ聞いたことはありません。また日本で海外アーティストの個展を開くとなるとおおごとですし、売れる作家しか招待しません。日本人も売れる作家しか購入しないからです。


「誰かに認められてるから」が好みに反映されているのでしょうか。では、自分の好きはどこに?


美術館ではどうでしょうか。

海外の美術館は開放的で子供達ものびのびと楽しんでいますし、大人も好きなように鑑賞し体験します。日本人が海外の美術館へ行くとその自由さに驚くとか…


日本には日本のルールがある!とSNSでは主流でした(笑)

そのきっかけが赤ちゃんがグズッて中年男性に注意されたとの事からでした。

そんな場所に赤ちゃんを連れて行くのは非常識と言うのです。


私はこう思います。

静かに絵を鑑賞したいと言う人も、自分の思いですよね。言わば、自己中心的な発想です。


多くの人がそう思っているのだから従うべき!

私は「え〜?」と思いました。

では、作家さんの気持ちは?

開催者の気持ちは?

静かに黙視して立ち去ってもらいたい?

それって気味悪いですよ。何しに来た?って思います。


きっと感嘆の声を上げてもらえるほど感動を与えられたら作家や主催者は大喜びです。

勉強に来ている人もいます。いろいろ聞きたいので声が出るでしょう。教えたいと作家や開催者は衝動に駆られます。何故でしょう?素晴らしいから皆んなに見てもらいたいし知ってもらいたいから。

子供だってアートに触れて何か変わるかもしれません。その手助けができる喜びをアートに携わる人々は感じています。


それを、ただ自分が静かに鑑賞したいからと言う理由で他者を制限する。これってアートからほど遠い感性です。


値段が何億とするから静かに見るべきなのですか?

お金を払ってるから静かに見れなきゃ損ですか?

一般の個展会場でタダで見て失礼な物言いをする大人がたくさん来ます。タダだから騒いでも問題ないのですか?


作家は赤ちゃんが作品を見て興味を示すと非常に喜びます。どんな人にも買ってくれるほど気に入ってもらえたら作家冥利に尽きます。

自分の感性を理解し共有できる喜びです。


アートって自由だから自由に感じて欲しい。

値段は関係ありません。

態度もそれぞれです。

誰にも制限を課してはいけないのです。


自分の感性に触れたアートを手元に置いておきたい!だから購入します。

美術館には到底買えない(ミュージアムピースで個人所蔵など本当に買えません)絵画を見られる機会だからと私もよく行きます。


夫や息子と行きますが、美術知識の豊富な夫の解説付きです。近くにいる人も聞き耳を立ててる様子も気付いています(笑)私達は自由に観ていますし、静かに黙視しなければなど寸分も思っていません。息子も大きな声でこれは〇〇?など聞いています。

静かにしなきゃいけないから、黙っていないといけない?注意された事は一度もありません。おそらく、会話からアート知識が上だろうと臆して…

選んで人を糾弾する、恥ずべき行為だと知った方がいい。


赤ちゃんも、アートは分かります。

息子が0歳児の頃、やっと目が見えるようになると、書画を見るようになりました。夫の実家は絵画の他に書画も何点かありますが、興味を示すのが色鮮やかな絵画ではなく書画でした。0歳児だって好みがあるのです。書画ですって、0歳児なのに渋いですよね。でも好みはちゃんとあるのです。

息子は今もドローイングを好んで描きます。色を付けなくても色を感じさせる絵です。


その芽を他人が摘むとしたら?愚かな事です。


静かに鑑賞したい方は、どうぞ高いお金を使って見てください。レセプションに行けるくらいの人になってください。それにはアートをたくさん買う事です。できないなら、いろんな感性を持った人々の中で、自分の中で静寂が必要なら自分で作って鑑賞するのです。分かりませんか?自己で作るべき感性なのです。足りないのはあなた。


一つ言えるのは、アート作品を購入する人に、美術館では静かに鑑賞しましょうと思う人は居ないでしょう。あーだこーだと自分も同伴者と議論したいし、入館したものの面白くない同士でベンチに座って喋って時間を過ごすのもあり。何より、アートの現場により多く居るので、静かに黙視してお行儀よく見ようなんて思わなくなります。感嘆もすれば批判もしますし、気に入れば買うし応援もします。現場は非常に騒がしいです。


美術館で静かに鑑賞したいと言う人は、一度自分でアートを購入してみるといい。応援したい作家ができたら、きっと黙って見ることの愚かさに気が付くでしょう。


アートは茶の湯の茶器拝見現場ではありません。

息を詰めて真剣な眼差しで鑑賞する場ではないのです。茶器見て素晴らしさ分かりますか?何故高いのか?私はさっぱり分かりません。何十万何百万する茶碗を買った事が無いからです。


私は骨董を購入するようになって、江戸時代中期と幕末期、明治時代のどのあたりか、昭和の前期か戦前かなど分かるようになりました。買うからです。


あと、赤ちゃんがうるさいと咎めた人こそ私はうるさいと思うでしょう。あなたは咎める立場にある人なのか?と。


現実的なことを言うと、注意するなら監視員です。所々で椅子に座ってじっとしてる人達です。

赤ちゃんが泣いたくらいで注意はしません。

もし幼児が走り回って作品に被害が出ると思ったら注意するでしょう。

でも観覧者がうるさいからと注意はしません。

その公共性で他人に注意をする。主催者でも無いのに!僭越と言う言葉しか浮かびません。


美術館は五感にうるさく、そして自分の五感の空間で見れば、周囲の喧騒など聞こえないものです。

静かに鑑賞できないのを他人のせいにしてはいけません。