第1回/カレーの国からこんにちは
文京区でまってる!の記念すべき一回目。
千駄木にある「サクラホテル日暮里」で、3人スピーカーをお呼びし開催しました。
「ジュガード」きっと、うまくいく
笠井 亮平(かさい りょうへい)さん
-PROFILE-
作家・翻訳家・南アジア研究者
インド、中国、パキスタンの政治専門家であり、東京大学や横浜市立大学で非常勤講師を歴任。岐阜女子大学で特別研究員も務める。北京、デリー、イスラマバードに2年ずつ仕事で滞在。「やりたい事は全部やる」エネルギッシュな行動派。
ジュガードって何?
インドには「ジュガード」という言葉があります。もともとは車のことですが、日本で走っているような車とはちょっと違います。
農作業用のモーターに廃車からボンネットや座席を拾ってきて付けただけのもの。
安全基準なんてあったもんじゃあありませんが、とにかく走ることは走る。そんな車を「ジュガード」と呼びます。
そこから転じて、ジュガードは「今、あるものだけで創意工夫をし、問題を解決すること」を意味するようになりました。
ジュガードに関心を!
インドに行くと、様々な場面で「ジュガード」にを目にします。崖下から崖上に荷物を運びたいとき、タンクの壊れた水道から水を出したいときなどなど。十分な機材がなくてもインドの人はなんとかして目的を達成しようとするのです。
実際にインドに行ったときは、「ジュガード」という考え方に関心をもってください。
笠井亮平さん慶應大学での講演会情報
http://www.kieas.keio.ac.jp/lectures/index.html
心が素晴らしければ、すべてが素晴らしい
望月せりなさん
-PROFILE-
NPO法人ジュレー・ラダック
スタディツアーでたまたま行ったラダックにどっぷりハマり、毎年ラダックを訪問するようになる。本業と並行し、NPO法人ジュレー・ラダックの一員としても活動中。「ラダックと日本を通じて持続可能な未来を創造していこう」という理念のもとラダック文化を日本に伝える。
ラダックとは?
ラダックはインドの最北部にあり、パキスタンと中国との国境に面してる国です。インドの首都デリからですと飛行機で約1時間、高度3000メートルの場所にあります。
出典:風の旅行社
ヒマラヤ山脈に囲まれて自然との距離が近く、毎年多くの人が観光に訪れています。
ラダックの人が大切にしていること
ラダックには「NANG PA(ナンパ)」という言葉あります。NANGが中身、PAは人で、「中身を大切にする」という意味です。
結婚するとき、一般的には、相手の見た目や経済、地位を見ますが、ラダックではナンパ、つまり中身が良いことを重要視します。
他にも「サンバー ザンナン、サーヤンナムヤン ザンという言葉もあります。直訳すると「心が良ければ、大地も空も良い」で、心が素晴らしければ、すべてが素晴らしいという意味を持ちます。
ラダックの人は、内面をとても大切にします。
せりなさんのラダック支援活動「料理カフェ@横須賀」詳細はコチラ
世界の料理でもてなす
めぐさん
-PROFILE-
世界のおばんざい企画・運営
フレンチやイタリアンなど世界中の料理を手がけ、マレーシア滞在中にアジア料理の素晴らしさに目覚める。リノベーションムーブメントの先駆け、豊島区椎名町のシーナと一平で、「世界のおばんざい」を企画・運営。本日会場となった、サクラホテル日暮里の立ち上げにもかかわる。
年間1万人の外国人客が泊まるホテル
サクラホテルは東京都内に5件あり、主にインバウンドを対象としたホテルです。
年間1万人以上の外国人客が泊まるので、中にはありえないトラブルが起こることもあります。それらをまとめ、愉快に編集した書籍も出版していますので、ぜひ読んでみてください。
2つの文化が混ざる
この後、みなさんにお出しするカレーを作りました。テーマは「2つの文化が混ざる」で、タイ南部のマッサマンカレーと、インドのポークビンダルカレーを一つのプレートにかけています。
マッサマンカレーは、ムスリムが食べるので豚肉アルコールが使われていません。代わりにココナッツミルクとカピという海老のペーストが入っています。
ポークビンダルーは、インドのカレーにポルトガルの白ワインビネガーを入れたもので、酸味の強いカレーです。
食後には、ペマールというラダックの食品も用意しています。ペマールは中国の団茶とラダックの大麦子をあわせており、これも2つの文化が合わさっています。
私は豊島区を拠点としてきましたが、これからは文京区でも活動していきたいです。
めぐさんがランチを提供するシーナと一平はこちら
ごはんタイム
最後は「文京区でまってる!」の名物、みんなでごはんタイムです。
ゲストスピーカーとして登壇いただいた、めぐさんのカレーを参加者全員で美味しくいただきました。
文京区でまってる!では、毎回、テーマに沿った食事を提供します。見たい、知りたい、味わいたい。感じたい人のためのフィフスプレイスに、ご参加ください。