日本の伝統芸能「文楽」SDGsが西宮にて現れる!
竹本碩太夫語る感情豊かな浄瑠璃
野澤錦吾の心の底にしみわたる太棹の響き
そして、人間国宝・吉田和生と吉田和馬遣う文楽人形が描き出す母子の情愛
兵庫県を舞台にした「傾城阿波の鳴門 順礼歌の段」が文楽の源流『くぐつ師』発祥の地、西宮でいよいよ開演!
チケットのお申し込みはお早めに!
日時:2023年12月22日 14時開演(13時30分開場)
場所:西宮市プレラホール
(阪急西宮駅から南へすぐプレラにしのみや5階)
〈プログラム〉
第1部 PartI「文楽の SDGs !」
持続可能な未来の文楽を担う技芸員による「三業」解説
太 夫 竹本碩太夫
三味線 野澤 錦吾
人 形 吉田 和馬
PartII「国立文楽劇場初春文楽公演」あらすじとみどころ
解 説 吉田 和生(人間国宝)
聞き手 橘 高 邦 子
第 2 部 『傾城阿波の鳴門』順礼歌の段
出演者
太夫
竹本碩太夫
三味線
野澤 錦吾
人形遣い
吉田 和生 (人間国宝)(女房お弓) 吉田 玉路 吉田 和馬 (順礼おつる) 吉田 簑之 吉田 玉延 吉田 和登
「文楽」と西宮
世界に通じる伝統芸能「文楽」と西宮は、深い縁(えにし)があります。
西宮神社境内にある百太夫社は、人形操りの神社として百太夫神をお祀り
しています。その昔、西宮の傀儡(くぐつ)師は「えびすかき」と称し、
えびす様をかたどった人形を操り、全国を廻って神社の神札を配ってその
ご神徳を広めました。江戸時代にはじめて三味線、浄瑠璃と一緒に人形を
操ったのも西宮の人であるといわれています。淡路島出身の植村文楽軒が大坂(現国立文楽劇場近く)に人形浄瑠璃の小屋を建て、時を経て「文楽座」と称するようになります。
太夫・三味線・人形遣いを包括した文楽座は、歴史と伝統を受け継ぎ、芸術的に洗練された形式を持ち備えて世界に通じる伝統芸能へと発展しました。
2006 年にはユネスコ世界無形遺産に指定され、日本の三大伝統芸能のひとつとして世界中の人々から愛好されています。
〈解説とあらすじ〉
けいせいあ わ の なる と
『傾城阿波の鳴門』順礼歌の段(近松半二 他 合作)
全段は、阿波徳島の藩主玉木家のお家騒動の話で、忠義の家老桜井主繕が悪人小野田郡兵衛に主家の重宝国次の名刀を盗まれますが、藩臣十郎兵衛とその妻お弓及び藤屋伊佐衛門らによって悪人から再び名刀を取り返し、主家が再び安泰になるという物語です。
十郎兵衛が借金の工面に出た後、お弓一人のところへ飛脚が手紙を届けます。読むと「すでに追手が迫っている」との仲間からの手紙。国を出てから幾年も名刀を取り戻す為、人の家、蔵まで押し入り探し続けているのも、みな主家への忠義の為。ところがその目的を果たす前に捕らわれては今までの苦心も水の泡に。盗人の汚名ばかりを残すことになります。
上演する場面は、届けられた手紙を読んだお弓が「神仏助け給え」と手を合わせているところへ、可愛い順礼の詠歌が聞こえてくるところから始まります。あまりに幼い少女なので身の上話を聞いてみると、なんとこの子こそ国許に残してきたわが娘お鶴。預けておいた祖父母が亡くなり、両親の行方を尋ね歩く順礼の旅に出ているとのこと。お弓は、我が子愛しさ、
可愛さにその場で母と名乗って抱きしめたい思いに駆られるが、今は共に暮らすことができない境遇。名乗らない方が我が子の為と思い直し、何かといたわりの言葉をかけ、心を鬼にして別れる。しかし、子を思う母の心は耐えきれず、娘の後を追うお弓であった。
『ととさまの名は十郎兵衛、かかさまの名はお弓と申します・・・』の台詞は、あまりにも有名です。
人間の魂がのりうつったかのような人形・・・
感情豊かに語る浄瑠璃・・・
心の底にしみわたる太棹の響き
西宮は文楽の源
流『くぐつ師』発祥の地。
世界に知られる伝統芸能『文楽』の世界へ
さあ、ごいっしょに!