さくらももこ先生の訃報から思ったこと→科学的に正しい情報を入手するって難しいです②
注意事項(誤解されることはないと思いますが、念のために書きます)
この記事は、私が入手しうる情報に基づいて、私の考えを書いたものです。私は乳がんの専門家ではありませんし、医師ですらありません。記事の内容と正確さに関してはある程度自信がありますが、非専門家の話を頼りに意思決定をしないでください。気になることがある場合は医師に相談してください。
前回、中途半端に終わらせてしまいましたが、乳がんの検診に関して書きました。
書いていて混乱してきてしまったので、一旦途中で切り上げました。
医師であっても言うことが一致していないためです。まだ結論が明確になっていない点もあるんだと思います。
40歳までは定期的なマンモグラフィーによる検診は必要ない。ただし、胸のしこりがあるなど不安がある場合は、『検査をしていけません』ということではありません。
という下記の記事の記載が私の持っていた印象に最も合致します。
『検診は、特にデメリットがないんだから、受けておいたらいいのでは?』と思われる方がいらっしゃるかもしれません。
ですが、検診は早期発見に繋がることが期待できますが、デメリットもあります。
やはり他の医療と同様にメリットとデメリットを天秤にかけて、メリットが上回る方にしっかりと届けるということが大切です。
デメリットとして、コストもそうですし、X線による被爆の問題もあります。即座に健康被害に繋がるものではない量ですが、やはり必要のない被爆はしない方がいいです。
また、偽陽性といって『ホントは乳がんでないのに乳がんという検査結果が出てしまう』ことがあります。完璧な検査というのはないので、どうしても偽陽性をゼロにすることはできません。そのような場合は組織の一部を切り取って良性か悪性腫瘍かを調べたりしなければいけません。患者さんへの精神的・肉体的負担が大きいです。
偽陰性、すなわち『ホントは乳がんなのに、乳がんではないという検査結果が出てしまう』よりはマシかもしれませんが、やはり望ましくない問題です。
また、このような検診は、行うことで乳がんで亡くなってしまう患者さんを救う(=検診を行うことで早期発見し寿命を延ばす)ことが主目的です。
そこで、寿命に関する効果を見てみると、若年者ではマンモグラフィーを受けることで寿命改善は得られないようです。
なぜ、二回にわたって、こういう事を書いたかというと、
『どうやったら、医療従事者でない方々が、科学的に最も信頼できる情報を入手できるんだろう??』
と考えると非常に難しいと思ったからです。
私は、健康に関わる問題、特に命に係わることは科学的根拠に基づいて判断をするのが最も良いと考えています。 もし私ががんなどの命に係わる疾患なった場合は、迷いなく『標準治療』を選択します。
もちろん標準治療の結果が必ずしもよいとは限りませんし、まだまだ標準治療でも治せない病気はたくさんあります。でも、『最高の確率で最もマシな結果』を得ることはできます。
ただ、健康に関する問題を『科学的に正しく』判断するのは非常に難しいですね(*_*;
私は、理学療法士という医療従事者ですので、医療関連の情報に接してきた経験は一般の方と比べれば多いと思います。 また、自己流で勉強してきたエビデンスに基づいた医療・リハビリに関する理解をさらに伸ばすためにイギリスにいます。そんな背景もあり、おそらく理学療法士の中でも医療情報に関する敏感さは平均以上だと自負しています(手前味噌で恐縮ですが・・・)。
でも、リハビリ以外のことになるとなかなか正確に判断することが難しいなと感じました。もう少し時間をかけて調べれば、少しは質の高い判断ができるとは思いますが。ただ、医療従事者でない方も忙しい日常の中で、決して多くない『ご自身が自由に使える時間』を使って、科学的に正しい医療情報に辿り着かなければいけないので条件は同じです。
そう考えると、一般の方が、質のバラバラなweb上の大量の情報の中から、正しい知識を見つけることがほとんど不可能であるように感じてしまいました。
信頼できる専門家が解説している様なサイトを知っておくのが手軽な方法でいいと思います。しかし、難しいのは、誰が信頼できる専門家かよく分からないことです。必ずしも、科学的に正しいことを言う人が、外から見て信頼できそうな印象を与えるとは限らないです。
以上を考えると現状では、がんでいえば『国立がん研究センター』のような国や高等教育機関が管理しているwebサイトを見て情報収集して、医師に相談して、費用や時間が許すようであればセカンドオピニオンで他の医師の意見も聞いてみるしかないのかもしれません。。。
でも、そうすると、今度は、『どうやって信頼できるサイトか否かを判断するんだ問題』が出てきてしまいますし・・・。 困ります(;'∀')。
何か良い方法があったら、また書きます。何かアドバイス頂けると喜びます(^^♪
今日も、最後までお付き合い頂きありがとうございます。
理学療法士 倉形裕史
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