数字と仲良くなる
少し前までは、営業会社では、壁に「今期売上〇〇億」とか、「利益〇〇億」という紙が貼り出されていた。
しかし、時代が変わり、いろいろな企業の社内を訪問しても、目標を紙に貼り出している企業は少ない。当然のことながら、全ての報告はクラウド上で行うようになり、文書はPDF化されている。壁に売上目標の紙を貼るのは、見方を変えるとブラック企業のような見え方をされるかもしれない。
しかしながら、この昔ながらの、目標を大きな紙に記載して壁に貼る、ということは、実はかなり効果的な行為である。
目標を可視化することで、行動数や行動量を変えることができ、常に売上を意識することができる。
以前、お付き合いのある会社に訪問した際は、喫煙所に、その紙が貼り出されていた。要はタバコ休憩の時に、その紙を眺めることで目標を今一度意識させるためだ。
この会社は、それが効果的に作用し、売上は増えていった。
数字を自分のものにする、ということは目標を達成するうえでとても大切だ。数字から離れると、目標からの行動は少なくなり、散漫になる。当初は数字を意識していたマネージャーが、数字から離れた時、組織の歯車は狂い始める。達成可能であろうが、不可能であろうが、数字からは目を離さない行為はとても大事である。
これは、心理的にも有効であり、組織ではなく、個人でも大いに使える。部屋に貼る必要はないにしろ、なるべく目のつけやすいところに目標数字を置いておくことは、自分自身の生活を変える要素となりえる。
しかしながら、目標数字を貼り出すことで、気をつけないといけない点もある。
1.その目標は、対象者全員が納得のいくものなのか
2.実現のためのルートは描かれているのか
この2点をクリアにしないと、逆効果にもなりやすい。要は無意味なストレスがかかってしまい、重たい気持ちで仕事に取り組まなければいけない。そうなると生産性は落ちてしまう。
全員がコミットできるマインドセットと、ルートを描き、目標を可視化することは、売上増加のとても良いカンフル剤になる。
一度、試してみてはいかがだろうか。