おいしい干物
サンマーリン 伊藤
伊豆に「万宝(まんぽう)」という家族経営の干物屋があります。
伊豆の近海物から各地の地魚まで干物にしており、店頭販売やネット通販、あるいはお店で焼いてその場で食べることが出来ます。
囲炉裏を備えた4人掛けのテーブルが四つほどあり、店の主がその場で焼いてくれます。使う炭は本物の備長炭です。テーブル中央の炭場を取り囲むように、アルミのトングを高さ20センチほど井の字に積み上げ、その上に網をのせて、理想的な遠火の強火で焼き上げます。
目光り、太刀魚、近海物の金目鯛、その他いろいろ。
一度食べればわかりますが、驚くほど旨いです。干物の価値観が180度変わる旨さです。
火が入るにつれて「どこにそんな水分があったのか」と思うほど、肉汁と油があふれ出してきます。箸で身をほぐし、口の中に入れた瞬間、旨味の濁流で溺れそうになります。
魚の一番おいしい食べ方は干物だったんだと気付かされます。
目光りはその小ぶりな見た目とは裏腹に、フグにも引けを取らないほどの旨味が凝縮されています。肉厚の太刀魚は身がふっくらジューシーで、正直ウナギよりうまいです。金目鯛は焼くと厚みが三倍ほどに膨れ上がり、肉汁と油が身の中で沸騰しだします。
焼き方がチートレベルなのもありますが、そもそもの干物の仕上がりが極上なのです。
今まで食って旨かったもので、間違いなく3本の指に入ります。
干物屋なので干物以外の物はほとんどありません。急須のお茶とパックご飯ぐらいしかないので、酒などは持ち込みになります。
全ての情熱を干物に注ぎ、ストイックな姿勢を貫いています。
干物は保存食なので、質の良い魚を使う必要があまりないとされていました。
ですが万宝では、開業当初から、料亭に卸すような上質の魚を干物にして売っていました。
初めは周囲から変人扱いされていたそうです。
「そんないい魚を干物にしてしまうなんて・・・」と、ストイックさに共感してくれる人が周りにいませんでした。
また売り込み方もあまり上手くなかったようで、せっかくいい干物が出来てもなかなか客がつきませんでした。若者の魚離れも原因の一つだったのかもしれません。
このお店を僕に紹介してくれたのは飲み友達の社長です。自分でIT系の会社を立ち上げ、伊豆に別荘を持っている方でした。
この社長は万宝の味にほれ込み、伊豆と東京の二重生活をしながらお店に通うようになりました。そしてある日店の若旦那に相談されます。「どうすればうちの干物が売れるか」と。
社長は店のホームページを作りました。そしてネット通販のシステムを作り、ネットのノウハウを若旦那に教えました。若旦那自身でサイトの運営ができるようにしました。
結果はすぐに数字となって出ました。絵に描いたような右肩上がりです。
こういうものは一旦火が付くと、後は自動的にうまく転がっていくものです。
万宝は伊豆を代表する、全国的に有名な干物屋になりました。
良い物は良いというのは当たり前の話です。
その良い物も適切なアプローチで広めていかなければ、ただの自己満足で終わります。自己満足でいいならそれまでですが、もう一歩先を目指すなら当然そこには新しい挑戦が必要になってきます。
サンマーリンの業績は今は決して良い物ではありません。ですが目指している物、やろうとしている事は決して間違っていないと思っています。
より良いサービスを提供するため、私たちは日夜新しい挑戦を続けていきます。
※画像は本文とは一切関係ありません。ただのかわいい歩ちゃんです。
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パソコン初心者の方からでも見学・体験を行っております。
『やってみようかな』と興味を持たれた方、気軽に是非覗いてみて下さい。
石垣市大川の源ビル1階。赤いノボリが目印です!
皆様のお越しをスタッフ一同お待ちしております。
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