陣痛〜出産まで【後編】
前回のつづき☆彡
陣痛から子宮口全開までを、分娩第一期
全開から出産までを、分娩第二期
といいますが
私の場合、
第一期は比較的スムーズに進み
第二期は…壮絶でした。笑
最も陣痛が厳しくなる分娩第二期、
初産の場合で、平均1〜2時間程だそうですが、
私は、6時間かかりました。
*
第二期から、お腹の中の子は、産道の最も狭いところを通っていくのですが
これが、ちっとも通過できなくて。
もう、にっちもさっちも。
体の芯から震えるような、凄まじい収縮(陣痛)が起きている中、
どんなに頑張っても、進むきざしが見えない。
どんな厳しいスポーツだって、途中で降参することはできるけど
お産は一度始まると、引き返すことは出来ない。
辛くとも、頑張る度にお産が進んでいるなら
救いはあるけれど
進むことも引くことも出来ず、いつ終わるとも知れぬまま、容赦ない陣痛におそわれ続ける時間は
正直、死ぬほど辛くても死なせてもらえない拷問を受けているような感覚ですらあった。
「もしこのままお産が進まなければ、どうなりますか?」
と助産師さんに尋ねたら
促進剤を使って、さらに陣痛を強める可能性もある、と。
これ以上の痛みを起こしたら、理性が飛んで狂うと思った。
*
長丁場となった、真夜中の出産。
疲労困憊だったが
眠ることも出来ない苦しみと
お産が進まない絶望に
私は陣痛を“止めた”。
いきみたくなる体を、思い切り硬直させて。
「陣痛拒否」である。
幸か不幸か、陣痛の波が弱まった。
もし不幸なことに、
このまま陣痛が戻らなければ…
この後、陣痛促進剤となるかもしれない。
幸いなことには、
このタイミングで、つかの間眠ることができた。
*
結果、これが良かった。
眠りから覚めた朝…体力が少し回復していた。
そして陣痛も、また復活。
お手洗いに行くために、そろりそろりと立ち上がったことで
運命が好転…!
直立の時に、いきむと
赤ちゃんが、ぐっと降りてきた。
(四つん這いも、しゃがむのも全然だめで。直立が一番だった!)
そこから一気に進み、
無事、赤ちゃんが誕生しました。
(これでも色々と生々しいところは端折って、ザッと流れを書きました。笑)
*
産道を通ってのお産など、どうやっても不可能だと思った途中経過。
それが、本当に産まれてきてくれたなんて…
信じられない
奇跡だと思った。
出産時の母子の死亡率が、限りなく少ない日本では、赤ちゃんは産まれるのが当たり前のように思えるかもしれないけれど
全然、当たり前じゃない!!!
母も、子も、命懸けだ。
無事に産まれるって、本当に、有り難いことなんだ。
そう実感しました。