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忘れられた廃墟

2018.09.29 05:47

久しぶりに大物廃墟見つけました。しかも実家の近所です。酒造場と表札にあります。観たところ、工場、倉庫に社屋と社宅らしき建造物が伺えます。航空写真で確認すると、意外に規模は大きいものでした。若いころなら即侵入していたでしょうけれど、外から観て終わりにしました。僕も大人になったものです。でも本当は近隣の真新しい住宅から人の話し声が聞こえたからなのですがー。

かなりの長期間、放置されたままのようです。廃墟専門のサイトにも出ていないところをみると、世の中から忘れ去られた物件とも思えます。それでも固定資産税は徴収されるわけですし、放置することで発生する様々な問題のその矛先はー。残物の多さから観て穏当な廃業ではなさそうです。債務は時効で逃げ切り、税金を敢えて滞納することで物件を行政に差押えられてしまえば、合法的な所有権放棄が完成です。などと、勝手な妄想も公簿事項など調査すれば、ある程度状況が判明するでしょう。答え合わせが愉しみです。

こういった社屋の廃墟を見る度に思い返されるのは銀行への憎悪です。僕は個人的な実体験などから、銀行という悪徳業種を全く信用していません。これについては長くなるのでまた別の機会に綴らせて頂ければと思います。

さて、上掲は廃墟と唯一接する道路です。ご覧のとおり軽自動車でも通行は不可能です。ミゼットの旧MPシリーズならぎりぎりでしょうか。

この煙突を観た瞬間、僕が中学生時代、友人と不法侵入し、中央の煙突にある梯子を(ほんの途中まで)登った記憶が蘇りました。つまり知っていたのに、僕自身忘れていたのです。少年時代から廃墟探検は大好きでした。にも拘わらずこんな重要な物件を忘却するなんて。過去の体験記憶は人より古く多く持っているつもりだったのにー。

冷静に思い返してみると、今も残る記憶のほとんどが怒りや憎しみといったダークサイドなものばかりで、愉快な記憶は雲散霧消しているかのようです。留めておきたいものが消え去り、廃棄したいものがいつまでも残るという。世の中とは一事が万事、そのようでー。