Beppu mime Labo

スラム化してゆく

2011.12.23 20:48

今、自分は、

 

若いとも老けたとも言えない中途半端な年頃ではあるけれど、

 

働き盛りであることには間違いない。

 

幸いにして身体に不自由もなく、精神も健全な状態だと思っている(自称)。

 

今年は日本の各地で活動させて貰ってはいるけれど、初めていく場所も多く、それによって知る事も多い。

 

 

 

最近の信条でよく口にする言葉がある。

 

「必然」

 

必要とされるからそこにある、そして淘汰されるべくして起こる事なんだ、と。

 

当たり前ではあるけれど人とは不思議な生きもので、頭ではそうだと思っても考えてしまったりする。

 

 

 

段々と冬の寒さも本格的になり、今日も路上は寒かった。

 

活動を終えて片付けている時に、白髪の老人がしゃがみ込んでいるのに気がつく。

 

通りがあまりに寒い事と、老人とは対照的な生命力に溢れる若者が多かった事と、老人にはなんとなく品があった事、自分から声をかけてしまった。

 

呑み過ぎたのか、と聞く。

泊まる所を探している、と言う。

 

今日、自分は200kmを移動してその通りにやってきた。

数言かわした老人は歩き出したが、片付けの10分程で10m程の所でしゃがんでいた。

その横で酔った若者がビルのシャッターをがんがんと打ち鳴らし警察官が集まってくる。

 

老人の姿が消えるまで自分はその場を離れられなかった。

 

 

 

クリスマス、自分の大好きなクリスマス、温かさを感じてきたクリスマス。

 

クリスマスとは厳しい冬の訪れでもあるのだ。

 

知らない日本がそこにはあった。いや、本当は忘れていただけなのかもしれない。